レッドブル・ホンダF1、RB16Bの情報を非公開にする意味は?
レッドブル・ホンダF1は、2021年F1マシン『RB16B』の情報をひた隠しにしているように見えるが、それはファンとメディアの期待を煽るよりも、逆に失望させている。

レッドブル・ホンダF1は、RB16Bの2枚のレンダリング画像を公開したが、フロント周りほぼ昨年のRB16のものであり、シルバーストンで行ったシェイクダウンの画像や動画はまだ公開していない。

姉妹チームのアルファタウリ・ホンダF1は、2021年F1マシン『AT02』のシェイクダウン時にローンチ仕様とは異なる新しいノーズデザインとフロントサスペンションを公開して話題となったが、特にそこにライバルを欺くような斬新なソリューションは見当たらなかった。

Auto Motor und Sport は、レッドブル・レーシングがファンを裏切ったとして、RB15で初走行するRB15の画像を公開することをやめた。

過去にレッドブル・レーシングは“ブロウンディフューザー”を考案した際にテストで隠蔽工作を行っていたが、ジャーナリストのマイケル・シュミットは、今シーズンはプレシーズンテストから開幕戦まで時間は空いておらず、2022年の次世代マシンへの移行の年でもあるためマシンの情報を秘密にする理由はまったくなく、レッドブル・レーシングがファンに不親切なだけだと指摘する。

「ライバルがすべてをコピーする自由があった他の年であれば、かくれんぼをすることも理解できた」とマイケル・シュミットは語る。

「だが、2021年にそれをしても役には立たない。チームはすでにトークンを使用している。それに2022年のマシンにできるだけ早く切り替える必要がある。削減された風洞と予算上限によって、大規模なコピーはほぼ不可能だ」

エイドリアン・ニューウェイが率いるレッドブル・レーシングのデザインチームが何か特別なものを思いついた場合、シーズン終了までチームはそれを独占するだろう。空力ソリューションは他のコピーすることは可能だが、他を出し抜けるような空力パーツが存在するかどうかは疑問だ。

RB16Bの秘密について質問されたマックス・フェルスタッペンは「実際にはマシンは同じように見える」と微笑んだ。

「ペイントは5年間変更されていない。技術面に関しては、他のすべてのチームと同じように、昨年のマシンの進化形だ」

「僕にとって重要な唯一の問題は、それが速いかどうかだ。ピンクか紫か、クレイジーな形をすることもあるかもしれない。でも、速ければ、僕はまったく気にしない」

レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、単に時間がなかっただけだと説明する。

シルバーストンのテストでRB15の画像しか公開していない理由について「写真撮影をするのに少し時間がかかった」とヘルムート・マルコは f1-insider.com にコメント。

「写真を撮るよりも走ることが重要だった。マシンに不思議なものは何もない。6輪でもなければ、後部にファンがついているわけでもない」

それでも、RB16Bの背面図を公開しなかったことに理由を求めないメディアもあるが、ヘルムート・マルコはテストで公開されるまでそれほど時間が空いていないことを指摘する。

「バーレーンでの最初のテストではシーズンデビューで使用するすべてのパーツをマシンで走らせる」と3月12日から実施されるプレシーズンテストについてヘルムート・マルコは語った。

今季はあと6チームが新車発表を残しているが、ハースF1はすでに“カラーリング発表”あることを明言しており、2021年の好の傾向は他チームにも続くかもしれない。

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カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / F1マシン