レッドブル・ホンダF1:ミディアムのロングランはフェルスタッペン優勢
F1スペインGPの初日のフリー走行が終了し、現時点ではレッドブル・ホンダとメルセデスの状態を垣間見ることができた。
前戦F1 70周年記念GPでは、ハードタイヤでスタートしたマックス・フェルスタッペンのタイヤ戦略が奏功し、メルセデスがタイヤのブリスターに苦しんだこともあり、レッドブル・ホンダがサプライズな今季初勝利を挙げた。
しかし、F1スペインGPは状況は異なる。初の8月開催で路面温度が50度に及び厳しいコンディションであることは確かだが、持ち込まれたタイヤコンパウンドはピレリの最も硬いレンジであるC1(ハード)、C2(ミディアム)、C3(ソフト)の3種類。ちょうどシルバーストンでの1戦目と同じコンパウンドだ。空気圧も70周年記念GPのように上げられてはいない。
1発の速さでメルセデスが優勢であることは一目瞭然だった。FP1の“ベースライン”セットアップの段階でメルセデス勢はマックス・フェルスタッペンに約1秒の差をつけた。それはセットアップを煮詰めていったFP2でもほぼ縮まることはなく、約0.8秒の差がついた。
レッドブル・ホンダもマックス・フェルスタッペンも予選でメルセデスに勝てるとは考えていない。
マックス・フェルスタッペンは「1周だけのタイムアタック時は明らかにメルセデスには届かないように見える」と語り、クリスチャン・ホーナーも「メルセデスの1周あたりペースのアドバンテージは今日もここで見ることができたと思う。非常に競争が高いと思う」と認める。
ソフトタイヤのロングランでは8周を走行したバルテリ・ボッタスが平均1分23秒052でトップ。マックス・フェルスタッペンは11周を走行して平均1分23秒052と0.4秒の遅れをとった。しかし、ルイス・ハミルトンは8周を推すこうして平均1分23秒133とわずかにフェルスタッペンに劣っていた。したがって、ソフトでのロングランでは初日の時点では五分五分と言える。
ミディアムのロングランでは、12周を走行したマックス・フェルスタッペンが平均1分22秒552で最速だった。ルイス・ハミルトンは16周を走行して平均1分22秒771と約0.3秒の遅かった。ボッタスはミディアムでのロングランを実施しなかったが、ハードタイヤでの16周の走行で平均1分23秒264をマークしている。
2019年のF1スペインGPでは、セーフティカー導入というきっかけはあったものの、ソフト-ミディアム-ソフトとつなぐ2ストップが主流となり、ルイス・ハミルトンが優勝している。今回もレースでハードが使用される可能性は低そうだ。
マックス・フェルスタッペンも「決勝はどうなるか誰も予想できないはずだ。今日の走行で手応えを感じることができたので、日曜日どのようなレースになるか今から楽しみだ」と自信をみせる。
クリスチャン・ホーナーは「マックスのロングラン、特にミディアムタイヤでは本当に競争力があったと思うし、励みにしたいと思う。それは日曜日にむけて有望だし、天気がどうなるかを見てみるつもりだ」と語る。
前戦70周年記念GPでは、レッドブル・ホンダがおそらく決勝に焦点を置いたセットアップで見事なタイヤマネジントとロングランの速さをみせた。メルセデスも決勝を見据えていないわけではなかったが、条件が悪い方向に転がった結果、ブリスターに苦しんでいる。
今大会もメルセデスが予選で優勢なことは明らかであるため、レッドブル・ホンダはロングランを煮詰めることになるだろう。だが、メルセデスも同じ轍を踏むはずはなく、予選を多少犠牲にする余裕もある。
メルセデスのトラックサイドエンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは「我々はフェルスタッペンを除いた全てのマシンと比較すればまずまずと言っていいろう。だが、フェルスタッペンは非常に近い」と語る。
「ここではピットストップの回数、スタートタイヤの両某で戦略オプションはかなりオープンだ。そのため、日曜日までにもう少しペースを見つけられるかが重要になってくる」
レッドブル・ホンダの戦略としては予選でなんとか3番手を死守してメルセデスに食らつき、トラブルやセーフティカーのチャンスを生かせるかどうかということになるだろう。ミディアムスタートの1ストップという戦略もあるかもしれないが、当然、今回はメルセデスがカバーしてくるだろう。
メルセデスはF1イギリスGPで2台揃って左フロントタイヤがパンクするという問題に見舞われた。F1スペインGPでレッドブル・ホンダを上回っているのは主に低速コーナー。メルセデスがダウンフォースをどこまでつけてくるか、50度という路面温度でタイヤにどのような影響が出るか、そして、セーフティカーは入るのか。決勝はそこらへんが展開を生むことになるだろう。
関連:F1スペインGP フリー走行2回目:ハミルトン首位でメルセデスが1-2。レッドブルF1のフェルスタッペンは0.8秒差の3番手
カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / ホンダF1 / F1スペインGP
前戦F1 70周年記念GPでは、ハードタイヤでスタートしたマックス・フェルスタッペンのタイヤ戦略が奏功し、メルセデスがタイヤのブリスターに苦しんだこともあり、レッドブル・ホンダがサプライズな今季初勝利を挙げた。
しかし、F1スペインGPは状況は異なる。初の8月開催で路面温度が50度に及び厳しいコンディションであることは確かだが、持ち込まれたタイヤコンパウンドはピレリの最も硬いレンジであるC1(ハード)、C2(ミディアム)、C3(ソフト)の3種類。ちょうどシルバーストンでの1戦目と同じコンパウンドだ。空気圧も70周年記念GPのように上げられてはいない。
1発の速さでメルセデスが優勢であることは一目瞭然だった。FP1の“ベースライン”セットアップの段階でメルセデス勢はマックス・フェルスタッペンに約1秒の差をつけた。それはセットアップを煮詰めていったFP2でもほぼ縮まることはなく、約0.8秒の差がついた。
レッドブル・ホンダもマックス・フェルスタッペンも予選でメルセデスに勝てるとは考えていない。
マックス・フェルスタッペンは「1周だけのタイムアタック時は明らかにメルセデスには届かないように見える」と語り、クリスチャン・ホーナーも「メルセデスの1周あたりペースのアドバンテージは今日もここで見ることができたと思う。非常に競争が高いと思う」と認める。
ソフトタイヤのロングランでは8周を走行したバルテリ・ボッタスが平均1分23秒052でトップ。マックス・フェルスタッペンは11周を走行して平均1分23秒052と0.4秒の遅れをとった。しかし、ルイス・ハミルトンは8周を推すこうして平均1分23秒133とわずかにフェルスタッペンに劣っていた。したがって、ソフトでのロングランでは初日の時点では五分五分と言える。
ミディアムのロングランでは、12周を走行したマックス・フェルスタッペンが平均1分22秒552で最速だった。ルイス・ハミルトンは16周を走行して平均1分22秒771と約0.3秒の遅かった。ボッタスはミディアムでのロングランを実施しなかったが、ハードタイヤでの16周の走行で平均1分23秒264をマークしている。
2019年のF1スペインGPでは、セーフティカー導入というきっかけはあったものの、ソフト-ミディアム-ソフトとつなぐ2ストップが主流となり、ルイス・ハミルトンが優勝している。今回もレースでハードが使用される可能性は低そうだ。
マックス・フェルスタッペンも「決勝はどうなるか誰も予想できないはずだ。今日の走行で手応えを感じることができたので、日曜日どのようなレースになるか今から楽しみだ」と自信をみせる。
クリスチャン・ホーナーは「マックスのロングラン、特にミディアムタイヤでは本当に競争力があったと思うし、励みにしたいと思う。それは日曜日にむけて有望だし、天気がどうなるかを見てみるつもりだ」と語る。
前戦70周年記念GPでは、レッドブル・ホンダがおそらく決勝に焦点を置いたセットアップで見事なタイヤマネジントとロングランの速さをみせた。メルセデスも決勝を見据えていないわけではなかったが、条件が悪い方向に転がった結果、ブリスターに苦しんでいる。
今大会もメルセデスが予選で優勢なことは明らかであるため、レッドブル・ホンダはロングランを煮詰めることになるだろう。だが、メルセデスも同じ轍を踏むはずはなく、予選を多少犠牲にする余裕もある。
メルセデスのトラックサイドエンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは「我々はフェルスタッペンを除いた全てのマシンと比較すればまずまずと言っていいろう。だが、フェルスタッペンは非常に近い」と語る。
「ここではピットストップの回数、スタートタイヤの両某で戦略オプションはかなりオープンだ。そのため、日曜日までにもう少しペースを見つけられるかが重要になってくる」
レッドブル・ホンダの戦略としては予選でなんとか3番手を死守してメルセデスに食らつき、トラブルやセーフティカーのチャンスを生かせるかどうかということになるだろう。ミディアムスタートの1ストップという戦略もあるかもしれないが、当然、今回はメルセデスがカバーしてくるだろう。
メルセデスはF1イギリスGPで2台揃って左フロントタイヤがパンクするという問題に見舞われた。F1スペインGPでレッドブル・ホンダを上回っているのは主に低速コーナー。メルセデスがダウンフォースをどこまでつけてくるか、50度という路面温度でタイヤにどのような影響が出るか、そして、セーフティカーは入るのか。決勝はそこらへんが展開を生むことになるだろう。
関連:F1スペインGP フリー走行2回目:ハミルトン首位でメルセデスが1-2。レッドブルF1のフェルスタッペンは0.8秒差の3番手
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