ピレリ F1カナダGP
ピレリが、F1カナダGPの決勝レースを振り返った。

上昇した気温とレース開始直後の長いセーフティカー導入周回によって、タイヤ戦略がスリリングなカナダGPの主要部分を構成した。各チームは、フリー走行と予選時の冷涼なコンディションと比較して、高温下でのタイヤ特性を理解する必要があった。

レース終盤にトップ5がわずか5秒差にひしめく中、レッドブルのダニエル・リカルドが優勝した。

タイヤ戦略が主役となり、フィニッシュが近づくについて、ドライバーたちはアドバンテージを得るためによりフレッシュなタイヤを使用した。

リカルドは、残りわずか2周時点でメルセデスのニコ・ロズベルグから首位の座を奪い、また、レッドブルのセバスチャン・ベッテルは表彰台を獲得した。トップ3全員が採用したのは、2ストップ戦略だった。

1ストッパーで最上位となったドライバーは、5位入賞を果たしたフォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグだった。ヒュルケンベルグはソフトタイヤでスタートし、41周の第1スティントを走行後、唯一のピットストップでスーパーソフトへと交換した。

ヒュルケンベルグのチームメイトのセルジオ・ペレスも1ストップ戦略を採った。ペレスはスーパーソフトでスタートし、レースのちょうど半分の35周目にソフトタイヤへ交換した。表彰台を賭けて争っていたペレスとウィリアムズのフェリペ・マッサとの間にファイナルラップで事故が発生し、セーフティカー同ニュのままレースのフィニッシュを迎えることになった。ともああれ、彼らの戦略は表彰台獲得のチャンスをもたらしており、マッサは、ファイナルスティントでライバルよりもフレッシュなタイヤによるスピードをアドバンテージを活かしていた。

レース開始直後の8周のセーフティカー導入により、最も重要な燃料が重い状態でのデグラデーションは最小化され、タイヤ戦略に影響を及ぼした。路面温度45℃、気温30℃を超えるコンディションにも関わらず、両コンマウンドの摩耗は全体的に低いレベルだった。

ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
「またしても、カナダはスリリングなグランプリの舞台となりました。今回は暑いコンディションの下で多くの興味深いタイヤ戦略が展開されました。アクション満載のレースで、ベストなアドバンテージを得るためのタイヤ戦略にトライするドライバーたちの臨機応変な対応が見られました。記憶に残るレースで初優勝を遂げたダニエル・リカルドを祝福したいと思います。また、フォース・インディアにも祝福の言葉を贈ります。彼らは、我々のF1復帰以来、しばしばライバルたちとは異なるタイヤ戦略を採っていました。カナダでも、最後にポジションをアップするためにいかなるタイヤ戦略の使用が可能であるかを示し、もし終了間際での事故が無ければ、彼らにとってのベストリザルトへと導いたタイヤ戦略だったと思います」

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カテゴリー: F1 / ピレリ / F1カナダGP