ピレリ F1ベルギーGP 決勝
ピレリが、F1ベルギーGPの決勝レースを振り返った。

F1ベルギーGPでは、レッドブルのセバスチャン・ベッテルが、シーズン中で最長のサーキットで行われたベルギーグランプリを制し、自身通算31勝目を挙げた。セバスチャン・ベッテルは2ストップ戦略で獲得した今回の勝利により、通算優勝回数でナイジェル・マンセルの記録に並んだ。

2番グリッドからのスタートで優勝したセバスチャン・ベッテルは、レースのファステストラップも記録し、ドライバーズ選手権におけるフェルナンド・アロンソとの差を46ポイントへと広げた。

9番グリッドからスタートしたフェルナンド・アロンソは、戦略を駆使し2位でフィニッシュした。2回のピットストップを行ったフェルナンド・アロンソは、最初の2スティントをミディアムで走行し、28周目にわずか2.6秒のピットストップで最終スティント用のハードタイヤへ交換した。

気温19℃、路面温度25℃のコンディションの下でスタートした決勝は、降水確率60%という予報が出ていたものの、スタートからチェッカーフラッグまでドライコンディションが続いた。マルシャのマックス・チルトンとジュール・ビアンキ、トロ・ロッソのダニエル・リカルド、ザウバーのエステバン・グティエレスがハードタイヤで、他のドライバーたちはミディアムタイヤでスタートした。

予定のピットストップを最初に行ったのは、ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグで、9周目にハードタイヤへ交換した。リードしていたセバスチャン・ベッテルは、その5周後にミディアムタイヤへ交換する1回目のストップを行い、2位でコースへ戻った。その後再びトップに立ったセバスチャン・ベッテルは、30周目に最終ピットストップを行い、トップのままでコースへ戻った。セバスチャン・ベッテルの戦略は、ラップリーダーの座を確実にするものだった。

チームメイトのマーク・ウェバーは、セバスチャン・ベッテルとは異なる2ストップ戦略を採り、1回目のピットストップでハードコンパウンドへ交換後、最終スティントをミディアムで走行し、5位でフィニッシュした。

唯一の1ストッパーは、8位でフィニッシュしたロータスのロマン・グロージャンだった。ハードタイヤでスタートした最上位のドライバーは、19番グリッドからのスタートで10位を獲得したダニエル・リカルドでした。彼もまた、ミディアムタイヤでレースを終えた。

ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
「昨日の予選がウェットコンディションで終了したため、ドライバーたちにはスタート時に装着するタイヤの選択権が与えられ、多様な戦略の可能性が広がりました。多くのドライバー及びチームが、今日この機会を最大限に活用し、特にセバスチャン・ベッテルとレッドブルは、レースを支配しました。しかし、下位のグリッドでも非常に素晴らしい戦略が展開され、多くのドライバーがポジションを上げることに成功しました。レース週末序盤の不安定な天候を経て、今日の決勝は、スタートからフィニッシュまでドライが続き、セーフティーカー導入も無い、極めて素直なベルギーグランプリとなりました。しかし、長いラップと高い負荷のため、スパがF1タイヤにとって究極のテストの場であることに変わりはありません。世界屈指の素晴らしいトラック上で繰り広げられた激戦のレースで示した我々のタイヤの性能と耐久性は、まさに我々の期待通りのものでした」

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カテゴリー: F1 / ピレリ / F1ベルギーGP