オスカー・ピアストリに“バーガーの呪い”? Grill’dがF1完走ボーナスに変更
オーストラリアの人気バーガーチェーン「Grill’d(グリルド)」が、マクラーレンF1ドライバーのオスカー・ピアストリと展開しているコラボキャンペーンの内容を静かに修正した。最近のレースでピアストリが表彰台から遠ざかっていることを受け、これまでの「トップ3フィニッシュで無料バーガー」特典が「完走すれば無料」に変更された。

キャンペーンは12月中旬まで実施予定で、ピアストリ監修の限定バーガー「Oscar Piastri 81 Burger」の再販売とともに9月に再開された。

当初はオーストラリアGP前に導入され、Grill’dのサイモン・クロウ取締役は「次世代のオーストラリアン・スポーツの象徴」としてピアストリの好調なシーズン序盤を称賛していた。

しかし、イタリアGP(9月初旬)で最後の表彰台を獲得して以来、ピアストリは苦しい週末が続いている。バクーではクラッシュ、メキシコとブラジルのスプリントでもアクシデントに見舞われ、サンパウロGPではペナルティにより5位に終わった。チームメイトのランド・ノリスがタイトル争いをリードする一方、ピアストリとの差は24ポイントに開いている。

ファンの間では、この時期に再開されたGrill’dのキャンペーンを皮肉って「バーガーの呪い」と呼ぶ声が上がっており、SNSでは「ピアストリがモンツァで表彰台を取った直後、9月16日にGrill’dが投稿して以来、結果が止まった」とモータースポーツ解説者テイラー・キッチンが動画で指摘したことも話題を呼んでいる。

「悪魔のニンジンバーガー」「次はフォーメーションラップ完走で無料に変わるんじゃ」といったジョークも飛び交い、思わぬ“呪い説”が拡散している。

それでも、Grill’dとピアストリの関係は続いている。メルボルンを拠点とする同ブランドは、2025年のオーストラリアGP前にピアストリと提携し、本人監修の特製バーガーを開発。和牛パティをチャコールバンズで挟み、パパイヤセサミシード、OPチポトレマヨ、ベーコン、熟成チェダー、千切りキャロット、レタス、レッドオニオンを組み合わせた高タンパク・低糖質の一品だ。

ピアストリは当時こうコメントしていた。

「Grill’dも僕もメルボルン生まれで、ずっとファンだった。今回作ったバーガーは栄養価が高くて、しかもすごく美味しいんだ」

ピアストリのブランドイメージと成績の連動
Grill’dがプロモーション内容を「完走ベース」に変更したのは、単にファンへの配慮だけでなく、ピアストリの現状に即した柔軟な対応と見られる。F1ドライバーとのスポンサー契約は通常、成績や話題性と密接に結びついており、結果が伸び悩むとブランド側も訴求内容を慎重に見直す傾向がある。

SNSでの「呪い説」は半ばジョークとして拡散しているが、こうした話題化そのものがGrill’dにとっては高い宣伝効果をもたらしているとも言える。ピアストリが再び表彰台に戻れば、キャンペーンが再注目される可能性も高く、「勝てば無料」への復活も期待される。

今後、ピアストリがこの“バーガーの呪い”を打ち破るかどうかに注目が集まる。

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カテゴリー: F1 / オスカー・ピアストリ / マクラーレンF1チーム