MotoGP | ホンダ 第15戦 タイGP 決勝レポート
マルク・マルケスが優勝。4戦を残し王座確定
マルク・マルケス(Repsol Honda Team)のタイトル王手で迎えた第15戦タイGPの決勝レースは、予選3番手のマルケスとPPスタートのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)との一騎打ちとなり、最終ラップに先行するクアルタラロをかわしたマルケスが今季9勝目を達成。同時に最高峰クラスで4年連続6回目のタイトルを獲得した。
スタートから最終ラップまで、クアルタラロが先行、それをマルケスが追うという展開だった。2人のペースは1分31秒台前半のハイペースで、2人の差は、もっとも差が広がったレース中盤で0.6秒。後半の10ラップは、その差が0.2秒から0.3秒に接近した。
そして最終ラップを迎える。前日、予選で転倒を喫し3番手に終わったマルケスは、「明日の決勝は優勝を狙う」とコメントしており、勝ってチャンピオンを決める意気込みだった。その言葉通り、最終ラップの3コーナーでクアルタラロをかわしトップに浮上。そしてチャーン・インターナショナル・サーキットで最大の勝負どころとなる最終コーナーでクアルタラロの逆転を許すが、クロスラインで立ち上がったマルケスが、0.171秒差で先着。今季9勝目を挙げてチャンピオンを獲得した。
史上最年少優勝、史上最年少チャンピオン記録はもちろんのこと、これまで数々の記録を更新してきたマルケスだが、今年も多くの記録を樹立した。史上最年少26歳で最高峰クラス6回目のタイトル獲得、3クラス通算8回目のタイトル獲得など、多くの記録を塗り替えた。また、Hondaライダーでは、これまでミック・ドゥーハン氏の5回が最多獲得記録だったが、その記録も塗り替えた。
シーズンは残り4戦。Hondaは、次戦日本GPではコンストラクターズタイトルに王手を掛けて挑む。さらにRepsol Honda Teamは、チームタイトルでもドゥカティとし烈な戦いを繰り広げており、今年も3冠を目指し、チーム一丸となって戦い続けることになる。
予選14番手から好スタートを切った中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、2戦連続トップ10フィニッシュとなる10位でチェッカーを受けた。中上のマシンは、今大会からカーボンスイングアームを装着してレースに挑んでいる。今大会はアルミスイングアームとの比較テストを行いながらの走行だったが、ホームGPとなる次戦日本GPからは2台ともにカーボンスイングアーム仕様になり、ベストリザルトに挑む。
予選13番手から決勝に挑んだカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、序盤、ブレーキのフィーリングに苦しみペースを上げられず17番手へとポジションを落としたが、その後、次第にペースを取り戻し、最終的に12位でチェッカーを受けまた。
ケガから復帰4戦目となるホルヘ・ロレンソ(Repsol Honda Team)は、高い気温と路面温度に苦戦。ペースを上げることができなかった。イギリス、サンマリノ、そしてアラゴンと調子を上げてきただけに厳しいレースとなった。
マルク・マルケス(MotoGP 優勝)
「とてもうれしいです。今回は大きなアドバンテージがあり、タイトル獲得の瞬間がとても近いことを感じていました。でもモチベーションをキープするためのなにかを見つけなければなりませんでした。今日はそれがレースに勝つことだったし、その通りのレースをしました。ファビオはとても速かったです。でも、決してあきらめませんでした。レース中盤、彼が逃げていくように見えてるときも、あきらめませんでした。すばらしい形でタイトルを獲得しました。最終ラップもタイトルのことは考えていませんでした。Repsol Honda Team全員がパルクフェルメに集まったのは最高の気分でした。ファンクラブ全員がそこに集まってお祝いするのが夢です。毎年タイトル争いをするために、すべてを完ぺきにこなすことは簡単なことではありません。冬の間はケガをしてとてもたいへんでしたが、僕とチーム、そしてHRCでうまく乗りきりました。今はこの瞬間を少し楽しみたいと思います」
中上貴晶(MotoGP 10位)
「暑くて長いレースでした。後ろにバニャイアがいることはサインボードで知っていました。そして、ミスもなくしっかり走り切って10位でフィニッシュすることができました。前回のアラゴンGPも10位でしたが、全く違うレース内容でした。アラゴンは追い上げての10位、今回はいいスタートを切ってポジションをキープしました。日本GPに向けて、この2戦、いいレースができたと思います。今回使用したカーボンスイングアームは、劇的な変化はありませんが、より安定した走りが実現していると思います。スロットルワークに対して、リアタイヤのスライドが、リニアにライダーに伝わってきます。こういう厳しいコンディションのレースでは、効果があると感じました。今日は1分31秒台で走りたかったのですが、コンディションが厳しくなり、32秒台で走ることになりました。コンディションが厳しくなった分ペースが落ちたのですが、上位に進出するには、こういう状況でもしっかりセットアップを合わせていかなくてはいけません。次は日本GPです。シーズンを通してもっともモチベーションの高い大会となります。みんなに喜んでもらえるレースにしたいです」
カル・クラッチロー(MotoGP 12位)
「今日の結果はあまりよくありませんし、序盤の5周はとても難しい走りを強いられました。スタートしたときにフロントブレーキに問題があり、その問題を抱えたままうまく走る方法を見つけなければなりませんでした。単独走行になりましたが、フィーリングがよくなってからは、追い上げられるようになりました。レース序盤にタイムをかなり落としましたが、そのあと自分のレースをしてなんとかポイントを獲得することができました。次の日本GPに向けて、チームも僕も前進しなければならないことは分かっています。タイトルを獲得したマルク・マルケスとHondaにおめでとうと言いたいです。次の日本が楽しみです」
ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 18位)
「まずは、8度目のタイトルを獲得したマルクとRepsol Honda Teamにおめでとうと言いたいです。とてもすばらしい功績をあげました。僕に関しては、今日の結果はとても残念であり、受け入れがたいものです。速く走れるようにベストを尽くしましたが、気温が上がると減速が難しくなりました。日本GPでは力強く走れることを願っています」
カテゴリー: F1 / MotoGP
マルク・マルケス(Repsol Honda Team)のタイトル王手で迎えた第15戦タイGPの決勝レースは、予選3番手のマルケスとPPスタートのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)との一騎打ちとなり、最終ラップに先行するクアルタラロをかわしたマルケスが今季9勝目を達成。同時に最高峰クラスで4年連続6回目のタイトルを獲得した。
スタートから最終ラップまで、クアルタラロが先行、それをマルケスが追うという展開だった。2人のペースは1分31秒台前半のハイペースで、2人の差は、もっとも差が広がったレース中盤で0.6秒。後半の10ラップは、その差が0.2秒から0.3秒に接近した。
そして最終ラップを迎える。前日、予選で転倒を喫し3番手に終わったマルケスは、「明日の決勝は優勝を狙う」とコメントしており、勝ってチャンピオンを決める意気込みだった。その言葉通り、最終ラップの3コーナーでクアルタラロをかわしトップに浮上。そしてチャーン・インターナショナル・サーキットで最大の勝負どころとなる最終コーナーでクアルタラロの逆転を許すが、クロスラインで立ち上がったマルケスが、0.171秒差で先着。今季9勝目を挙げてチャンピオンを獲得した。
史上最年少優勝、史上最年少チャンピオン記録はもちろんのこと、これまで数々の記録を更新してきたマルケスだが、今年も多くの記録を樹立した。史上最年少26歳で最高峰クラス6回目のタイトル獲得、3クラス通算8回目のタイトル獲得など、多くの記録を塗り替えた。また、Hondaライダーでは、これまでミック・ドゥーハン氏の5回が最多獲得記録だったが、その記録も塗り替えた。
シーズンは残り4戦。Hondaは、次戦日本GPではコンストラクターズタイトルに王手を掛けて挑む。さらにRepsol Honda Teamは、チームタイトルでもドゥカティとし烈な戦いを繰り広げており、今年も3冠を目指し、チーム一丸となって戦い続けることになる。
予選14番手から好スタートを切った中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、2戦連続トップ10フィニッシュとなる10位でチェッカーを受けた。中上のマシンは、今大会からカーボンスイングアームを装着してレースに挑んでいる。今大会はアルミスイングアームとの比較テストを行いながらの走行だったが、ホームGPとなる次戦日本GPからは2台ともにカーボンスイングアーム仕様になり、ベストリザルトに挑む。
予選13番手から決勝に挑んだカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、序盤、ブレーキのフィーリングに苦しみペースを上げられず17番手へとポジションを落としたが、その後、次第にペースを取り戻し、最終的に12位でチェッカーを受けまた。
ケガから復帰4戦目となるホルヘ・ロレンソ(Repsol Honda Team)は、高い気温と路面温度に苦戦。ペースを上げることができなかった。イギリス、サンマリノ、そしてアラゴンと調子を上げてきただけに厳しいレースとなった。
マルク・マルケス(MotoGP 優勝)
「とてもうれしいです。今回は大きなアドバンテージがあり、タイトル獲得の瞬間がとても近いことを感じていました。でもモチベーションをキープするためのなにかを見つけなければなりませんでした。今日はそれがレースに勝つことだったし、その通りのレースをしました。ファビオはとても速かったです。でも、決してあきらめませんでした。レース中盤、彼が逃げていくように見えてるときも、あきらめませんでした。すばらしい形でタイトルを獲得しました。最終ラップもタイトルのことは考えていませんでした。Repsol Honda Team全員がパルクフェルメに集まったのは最高の気分でした。ファンクラブ全員がそこに集まってお祝いするのが夢です。毎年タイトル争いをするために、すべてを完ぺきにこなすことは簡単なことではありません。冬の間はケガをしてとてもたいへんでしたが、僕とチーム、そしてHRCでうまく乗りきりました。今はこの瞬間を少し楽しみたいと思います」
中上貴晶(MotoGP 10位)
「暑くて長いレースでした。後ろにバニャイアがいることはサインボードで知っていました。そして、ミスもなくしっかり走り切って10位でフィニッシュすることができました。前回のアラゴンGPも10位でしたが、全く違うレース内容でした。アラゴンは追い上げての10位、今回はいいスタートを切ってポジションをキープしました。日本GPに向けて、この2戦、いいレースができたと思います。今回使用したカーボンスイングアームは、劇的な変化はありませんが、より安定した走りが実現していると思います。スロットルワークに対して、リアタイヤのスライドが、リニアにライダーに伝わってきます。こういう厳しいコンディションのレースでは、効果があると感じました。今日は1分31秒台で走りたかったのですが、コンディションが厳しくなり、32秒台で走ることになりました。コンディションが厳しくなった分ペースが落ちたのですが、上位に進出するには、こういう状況でもしっかりセットアップを合わせていかなくてはいけません。次は日本GPです。シーズンを通してもっともモチベーションの高い大会となります。みんなに喜んでもらえるレースにしたいです」
カル・クラッチロー(MotoGP 12位)
「今日の結果はあまりよくありませんし、序盤の5周はとても難しい走りを強いられました。スタートしたときにフロントブレーキに問題があり、その問題を抱えたままうまく走る方法を見つけなければなりませんでした。単独走行になりましたが、フィーリングがよくなってからは、追い上げられるようになりました。レース序盤にタイムをかなり落としましたが、そのあと自分のレースをしてなんとかポイントを獲得することができました。次の日本GPに向けて、チームも僕も前進しなければならないことは分かっています。タイトルを獲得したマルク・マルケスとHondaにおめでとうと言いたいです。次の日本が楽しみです」
ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 18位)
「まずは、8度目のタイトルを獲得したマルクとRepsol Honda Teamにおめでとうと言いたいです。とてもすばらしい功績をあげました。僕に関しては、今日の結果はとても残念であり、受け入れがたいものです。速く走れるようにベストを尽くしましたが、気温が上がると減速が難しくなりました。日本GPでは力強く走れることを願っています」
カテゴリー: F1 / MotoGP