MotoGP:マルク・マルケスがドイツGPで圧勝 10台のみ完走の波乱

土曜のスプリントで転倒したマーベリック・ビニャーレスとフランコ・モルビデリの欠場により、スタートは18台に。さらに決勝ではターン1での相次ぐクラッシュによりリタイアが続出した。
ポールポジションからスタートしたマルケスは、スプリントとは異なりターン1でのリードをしっかり守った。序盤は後続とのギャップをすぐには広げなかったものの、安定したペースで徐々に独走態勢に入った。
2番手争いでは、ファビオ・ディ・ジャンアントニオとマルコ・ベッツェッキが激しいバトルを展開。ディ・ジャンアントニオは数周にわたり果敢な仕掛けを見せ、やがてポジションを奪取。だが18周目、ターン1でまさかの転倒を喫しレースを終える。
その後もターン1では転倒が相次ぎ、「コカ・コーラ・カーブ」は“クラッシュの名所”と化した。ヨハン・ザルコは黄旗下のクラッシュとして調査対象になったが、現場はすでにグリーンだったとされ無罪に。続いてベッツェッキも2番手から同じコーナーで転倒。さらには小椋藍がタイトなラインを攻めすぎて転倒、広く入ったジョアン・ミルを巻き込んでしまった。さらに周回遅れのロレンツォ・サバドーリも同じ場所で転倒し、事故は連鎖した。
この連鎖が収まった後、マルケスは大差でレースをコントロール。6秒差を築いてフィニッシュラインをショーボート気味に駆け抜けた。
2位にはアッセンで骨折した右手を抱えるアレックス・マルケスが快走で続き、3位にはペッコ・バニャイアが続いた。ドゥカティの1-2-3が今季何度目かの再現となった。
チャンピオンシップでは、マルクがアレックスに対して83ポイント差をつけ、さらにバニャイアはアレックスから64ポイント遅れている。
ファビオ・クアルタラロは、序盤で同僚ジャック・ミラーに前を譲るもその後追い返し、最終的に18秒差の4位と奮闘。終盤はグレシーニのルーキー、フェルミン・アルデゲルの猛追をしのぎきった。
ホンダ勢では、負傷から復帰したルカ・マリーニが6位と健闘し、2023年以来となるワークスチームの最高成績を記録。終盤にはブラッド・ビンダーとの接戦を制した。
ミラーはトラックハウス・アプリリアのラウル・フェルナンデスを抑えて8位に入り、アレックス・リンスは苦戦しながらも39.4秒遅れの10位完走を果たした。
この他、14番手から追い上げを狙ったミゲル・オリベイラと、表彰台圏内を争っていたペドロ・アコスタが早々に転倒し、いずれもリタイアに終わっている。アコスタはアレックス・マルケスのすぐ後方でターン2で転倒した。

2025年 MotoGP ドイツGP 決勝リザルト(完走者のみ)
1.マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)
2.アレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシング)
3.フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)
4.ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハ)
5.フェルミン・アルデゲル(BK8グレシーニ・レーシング)
6.ルカ・マリーニ(ホンダHRC)
7.ブラッド・ビンダー(レッドブルKTM)
8.ジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハ)
9.ラウル・フェルナンデス(トラックハウス・アプリリア)
10.アレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハ)
カテゴリー: F1 / MotoGP