MotoGP:ヤマハ 第3戦 アメリカズGP 予選&スプリントレポート
QUALIFYING
クアルタラロとモルビデリ、予選7番手と14番手を獲得
Monster Energy Yamaha MotoGPのファビオ・クアルタラロはQ2に出場。その1ラップ目で8番手につけ、2ラップ目はタイム更新ならずにピットに戻って前後タイヤを新品に交換した。

何としてもグリッド前方からスタートしたいクアルタラロは、2度目の走行の最終ラップでより一層、果敢に攻めて2分02秒749を記録。12番手から7番手へとジャンプアップしてグリッド3列目を獲得した。

チームメイトのフランコ・モルビデリはQ1に出場し、2度目のアタックで2分03秒119を記録して2番手へ浮上。その後、タイヤ交換のためピットに戻る間に3番手へ後退し、Q2出場権をかけてトップ2との0.374秒差を追う展開となった。この時点で残り時間は3分弱となっていたため、チャンスは1ラップのみ。その最終ラップで2分02秒905まで短縮したが、順位を上げることはできず4番手で終えた。この結果、グリッドは14番手、5列目となっている。

SPRINT
Monster Energy Yamaha MotoGP、スプリントで苦戦
Monster Energy Yamaha MotoGPのフランコ・モルビデリとファビオ・クアルタラロはスプリントでポイント獲得を目指したが、それぞれ14位と19位に留まり目標を達成することはできなかった。

モルビデリは日曜日の決勝に向けてさらに多くのデータを収集するためスプリントに臨み、ペースは思うように伸びなかったものの、10ラップを着実に走り切り14位を獲得。一方のクアルタラロは絶好のスタートを切って果敢に攻めていったが、第1コーナーで転倒して後退。再スタートを図り19位でゴールしている。

14番グリッドからスタートしたモルビデリは、オープニングラップでひとつ上げてからL・マリーニ(ドゥカティ)、中上貴晶(ホンダ)とバトルを展開。レース中盤では後方から追い上げてきたM・ビニャーレス(アプリリア)に先行されたが、5ラップ目にクアルタラロ、7ラップ目にA・マルケス(ドゥカティ)が転倒したため再び14番手となった。このあとは最後までポジションをキープしてトップから16.534秒差でチェッカー。終始、良いリズムを維持して走り切ったことで、決勝用セッティングの基礎となるデータを収集することができた。

一方のクアルタラロは7番グリッドから好ダッシュを決め、直後のタイトな左コーナーで4番手に浮上。A・エスパルガロ(アプリリア)のテールにぴたりとつけ、ともにトップ2を追って行く展開となった。しかし2ラップ目の第12コーナーでA・リンス(ホンダ)と接触があり、この間にギャップが広がってしまう。

クアルタラロは全力で攻め続けるも、3ラップ目にJ・マルティン(ドゥカティ)、4ラップ目にA・マルケスを抑えきれずに6番手へ後退。このあとも懸命の走りで前方集団について行こうとしていたが、第1コーナーで転倒して大きく後退してしまった。それでも素早く再スタートを図り、21番手でコースに復帰。最終的に19位でチェッカーを受けている。

この結果、モルビデリは合計21ポイントでランキング10位、クアルタラロは合計18ポイントで12位。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計39ポイントでランキング7位をキープ、ヤマハは合計27ポイントでコンストラクターズ・ランキング5位となっている。

QUALIFYING
ファビオ・クアルタラロ(予選7番手/2分02秒749)
「自分ではもう少し上を狙えると考えていましたが、厳しい展開になりました。1ラップのなかですべての要件を揃えなければならず、同時に自分自身のポテンシャルも最大限を出し切る必要があります。それでも順位自体は悪くないと思っています」

フランコ・モルビデリ(予選14番手/2分02秒950)
「第15コーナーで大きなミスをしてしまい、ラップタイムを上げることができませんでした。Q1も苦しい戦いでしたが、スピードは出ていたのでポジティブに受けとめています。実際、スピードもペースもそれほど悪くはありません。スプリントでどんな走りができるか展開を見ながら、明日に向けてさらにスピードアップを図るための情報を集めたいと思っています。いずれにしても、まずはスプリントでいい走りを目指すことです」

SPRINT RACES
フランコ・モルビデリ(14位)
「今朝は第15コーナーと第8コーナーでミスをしてしまい、Q2に進むことができませんでした。その結果、8番手ではなく14番手からスタートすることとなり、苦しい展開になりました。集団に飲み込まれてしまうとフロントタイヤの温度が上がり過ぎてしまうので、アタックが難しくなるのです。この問題に加えて、午後は急激に気温が上がったこともあって十分にペースを維持することができませんでした」

ファビオ・クアルタラロ(19位)
「スピードは出ていただけに、当然ながら悔しい気持ちがあります。ライバルたちと競り合っているときは、あまり何もできないのですが、気持ちを落ち着けて、できるだけ早く改善していかなければなりません。今日のスプリントでは無理な走りはしていませんでした。ただ、遅れを取り戻せるブレーキングだけは、そうなっていたのかもしれません。今後の戦いのなかで前進を目指したいと思います。スタートがうまくいかなければ、すべてそこで終わりになってしまうので、明日も今日と同様に好スタートを決め、序盤からアグレッシブに行くことが最大の目標です」

マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
「スプリントは期待通りの展開にはなりませんでした。とくにクアルタラロ選手については残念です。彼は好スタートを切り、第1コーナーもうまく抜けました。これで序盤から良い位置につけ、トップグループでバトルするチャンスを得ていました。彼らについて行くためにすべてを出し切る走りをしていましたが、第1コーナーで小さなミスをしてしまいました。残念な結果ですが、110%の力を注いでいるときにはこうしたミスも起こるものなのです。モルビデリ選手のほうは最終的に単独走行のような形になりました。ポイントを獲得することはできませんでしたが、私たちにとって、この10ラップの経験はとても重要なものです。今日のデータを明日の決勝に役立てたいと思います」

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カテゴリー: F1 / MotoGP