メルセデスF1代表 「ジョージ・ラッセル以上の“ナンバー1”は望めない」
ハンガリーでメルセデスの2026年F1ドライバーラインナップを巡る憶測が(正式発表はされていないものの)終息した後、トト・ヴォルフは、チームはジョージ・ラッセル以上の「ナンバーワン」を望むことはできない」と語った。

ラッセルのメルセデスでの将来は不安定だと言われており、その背景には、2026年の大規模なレギュレーション変更を前に、ヴォルフがマックス・フェルスタッペンとチーム移籍について「継続的に」話し合っている」とラッセル自身が明かしたことがあった。

ヴォルフは話し合いがあったことを認めたが、イギリスGPとベルギーGPの間の休暇中、偶然にもサルデーニャで両者のヨットが停泊していたことが、噂に拍車をかけた。

そして、その噂はあっという間に鎮火した。

フェルスタッペンの契約解除条項や1億ポンド、そしてラッセルのシートが脅かされているという騒動は、現世界王者がハンガリーでメディア(PlanetF1.comを含む)に対し、「来季もレッドブルで走る」と語ったことで終わりを迎えた。

「そろそろすべての噂をやめる時だと思うし、僕としては最初から残留することは明らかだった」と彼は宣言した。

もっとも、フェルスタッペンの発言後も、メルセデスからラッセルの契約延長に関する公式発表はまだ出ていない。しかしヴォルフはブダペストで「間違いなく彼は残留する」と述べている。

結局のところ、ルイス・ハミルトンがフェラーリへ移籍した後、ラッセルは完璧なチームリーダーとして手綱を握ってきた。

メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ F1 ジョージ・ラッセル

ラッセルはこれまでで最高のシーズンを送っており、カナダGPでの優勝を含む6回の表彰台を獲得している。27歳の彼は今季グランプリで勝利を挙げたわずか4人のドライバーのうちの一人で、ランキング4位につけ、マクラーレン勢に続いてシーズン表彰台争いに加わるべくフェルスタッペンに15ポイント差まで迫っている。

「ジョージを見ていると、彼がF1に参戦した頃──ウィリアムズ時代の速い若者だった頃──からの成長、そしてルイス・ハミルトンという史上最高のドライバーと組む形でメルセデスに加入した経緯がある」とヴォルフは語った。

「昨年からすでに、純粋な速さで非常に強さを発揮し始めていた。結果の面でもより強いドライバーになっていた」

「そしてルイスがフェラーリに移籍した今、彼はシニアドライバーの立場を自然に引き継ぎ、それをしっかりと果たしている」

「マシンが十分な性能を発揮できないときでも結果を出し、マシン以上の走りを見せる。ジョージにはいつでも頼ることができる」

「さらにドライビング以外の面でも、我々のパートナーとの関係において素晴らしく、多くの活動を行ってブランド構築に貢献している。チームのブランド価値も高めてくれる」

「だからこれ以上のナンバーワンドライバーは望めない」

なお、キミ・アントネッリについても、メルセデスが2026年に向けて契約オプションを行使し、改めて契約交渉を行う形ではなく残留が確定するだろうと見られている。

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カテゴリー: F1 / メルセデスF1 / ジョージ・ラッセル