メルセデスF1 ジョージ・ラッセルのリタイアは「ペナルティ回避も目的」
メルセデスF1のトラックサイドエンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは、ジョージ・ラッセルが将来的にグリッドペナルティを受ける可能性を避けるためにイギリスGPからリタイアさせたと明かした。

ジョージ・ラッセルは、変わりやすいコンディションのレースをポールポジションからスタートし、表彰台を目指して戦っていたものの、34周目にウォーターシステムの故障により、母国開催のレースをリタイアせざるを得なくなった。

ジョージ・ラッセルは、リタイアを命じられる10周前にW15に問題があることを認識していたと明かした。当初、メルセデスはこの問題が致命的なものであるとは認識していなかった。

「残念ながら、レースの比較的早い段階で問題が発生していたことは分かっていたので、最初のスティントからその問題を追跡していた」とショブリンは語った。

「それが致命的な問題になるとは知らなかったが、すべてはウォーターシステムに発生した漏れが原因で圧力が低下し始めたこと、そして最終的にマシンを止めたのはパワーユニットを保護するためだった」

「だから、レースを完走することはできないと分かっていた。レースを完走してパワーユニットを壊すようなことは避けなければならなかった。そうすれば、今年後半にペナルティを受ける可能性があるからだ」

「予防措置だったが、チェッカーフラッグを受ける見込みはまったくなかった」

メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

ジョージ・ラッセルはリタイアした時点で4位を走行していたが、ランド・ノリス、ルイス・ハミルトン、マックス・フェルスタッペンと優勝争いを繰り広げていた。だが、路面が完全に乾いていた序盤では非常に好調だったが、雨が降り始めると苦戦を強いられた。

しかし、レースの後半がドライコンディションでスリックタイヤを履いて走行していたことを考えると、ラッセルは好成績を収めていたと推測できる。

しかし、ショブリンは天候の変化を考慮すると、ラッセルがリタイアしなかった場合、どの順位でゴールしていたかを予測することはできなかったが、4位が最低ラインだったのではないかと推測している。

「コンディションが刻々と変わるようなレースでは、こうだっただろう、と予想するのはかなり難しい」とショブリンは指摘した。

「最初から最後までドライコンディションで進めば、ジョージのスタートの仕方や、いかにして差を広げることができたかを考えると、彼はかなり順調にレースを進められたと思う」

「しかし、実際にマシンをリタイアさせる決断を下した時点を考えると、我々はインターミディエイトタイヤを履いており、ジョージは4位、マックスに接近していたので、状況は良好だった」

「彼を表彰台に乗せるには、おそらく現実的にはマックスをオーバーテイクする必要があっただろう。なぜなら、ドライタイヤに履き替えた時点で、ルイスとストップラップを正しく判断したからだ」

「だから、もう少し路面が乾いていれば、表彰台を狙えたかもしれない。だから、さっきも言ったように、最低でも4位は狙えたが、インターでマックスを追い越せれば、表彰台も狙えただろう」

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カテゴリー: F1 / メルセデスF1 / F1イギリスGP / ジョージ・ラッセル