メルセデスF1代表 「シューマッハをアルファタウリに売り込んだ事実はない」
メルセデスのボスであるトト・ヴォルフは、レッドブルのヘルムート・マルコがミック・シューマッハのF1レースシート復帰のチャンスを政治的な駆け引きをしたことで逸したという発言を否定した。

昨年末にハースF1チームのレースシートを失ったシューマッハは、2023年にメルセデスF1チームのリザーブドライバーとして契約を結んだ。その後、ルイス・ハミルトンやジョージ・ラッセルから、彼がシミュレーターでレース週末の進歩に貢献したことを称賛されている。

ヴォルフはシューマッハの貢献に満足している一方で、若いドイツ人がフルタイムドライブに復帰する姿を見たいと公言している。

しかし最近、レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコが、メルセデスのチーム代表からアルファタウリへの移籍オファーがあったことを示唆したことで、ヴォルフの影響力がクローズアップされた。

Sport1のインタビューに応じたマルコは、ヴォルフがレッドブルのオリバー・ミンツラフCEOと会談し、シューマッハ移籍の可能性について話し合おうとしたと主張した。

その時のことを振り返り、マルコは「ミーティングでその話は出た。ただ、ヴォルフ氏がFIAで公然と我々に対して政治的な発言をしたのは愚かなことだ。これで、この話題はテーブルから消えた」と語った。

「なぜシューマッハを起用しなければならないのか?彼はメルセデスのドライバーであり、ヴォルフ氏が責任を負っている」

「そんなに彼を高く評価しているのなら、自分のチームでドライブさせるか、影響力を行使してウィリアムズのようなカスタマーチームに加入させればいいじゃないか」

ヴォルフは、ハースF1チームで苦しい時期を過ごした後、今年は本来のポテンシャルを発揮していると考えているシューマッハに対する周囲の態度に困惑していると語った。

メルセデスがシューマッハをフルタイムのレースシートに復帰させるためにはどうすればいいかと問われたヴォルフは「我々がシューマッハを高く評価するたびに、誰かが否定的なことを口にする」と語った。

「余談だが、私はレッドブルの首脳陣と、ヘルムートが言ったようにミックに居場所を与えるという話をしたことはない」

「ミックを高く評価し、褒めることができるのなら、どこでもそうしている。だが、最終的にドライバーを決めるのは各チームの権限だ」

ヴォルフは、レギュラードライバーのどちらかが欠場した場合、シューマッハをレースシートに座らせることに何の抵抗もないと語った。

「私はチーム内の契約を非常に尊重しているし、リザーブドライバーを起用しなければならないときはいつでも、リザーブドライバーを起用しなければならない」とヴォルフは語った。

「子供たちはチャンスを逃していると思う。正直なところ、彼は昨年燃えていたと思う」

「ドライバーや人間によって異なる環境や枠組みを提供する必要がある。そして、誰が彼を獲得するにしても、非常に優れた才能を持つことになると思う」

ヴォルフはシューマッハの今年の貢献は注目に値するとしながらも、もしこの若者がF1グリッドに復帰することになれば、その利益を失うことも辞さないと明言する。

「成熟し、成功し、経験を積んだF1ドライバーがシムでわれわれをサポートしてくれるのは素晴らしいことだ」とヴォルフは付け加えた。

「彼のフィードバックは大きな利点だ。ヨーロッパのグランプリでは、彼が一晩中シムにいて、土曜日にデータを提供してくれることは、我々にとって大きなアドバンテージとなる」

「逆に、ジョージやルイスが食中毒になったとしても、我々にはマシンを上手に運転できるスーパーマンがいるということになる」

「そして、チームの利益のためにこの状況が好きなのと同じくらい、ミックがコックピットに座って実際にレースをすることを毎日望んでいる」

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カテゴリー: F1 / メルセデスF1 / レッドブル・レーシング / ミハエル・シューマッハ / スクーデリア・アルファタウリ