マクラーレンF1に罰金処分 ノリス車のテープ処置が安全規則違反
ランド・ノリスのマシンがF1モナコGPのフリー走行2回目(FP2)で停止した件を巡り、マクラーレンF1はFIAから3万ユーロ(うち1万ユーロは執行猶予)の罰金処分を受けた。

問題となったのは、ノリスのマシンが電気系統のトラブルでヌーベルシケイン出口に停止した際、マーシャルがクラッチ切り離しシステム(CDS)を作動できなかったことだ。この影響で迅速な車両回収ができず、セッションは赤旗中断となった。

空力目的でボタンをテープで覆う
FIAスチュワードの報告書によると、マクラーレンはCDS作動ボタンの上に透明なテープを貼っていたことを認めた。

チームは、この処置が空力性能向上を目的としたものだったと説明している。

スチュワードは次のように指摘した。

「チームは、空力上の理由からCDSを作動させるために押す必要があるボタンの上に透明なテープを貼っていたことを認めた」

FIA側は、この措置によって本来の安全機能が失われたと判断した。

「FIA代表者の見解であり、チーム自身も認めたように、この措置はCDSシステムの目的を完全に無効化するものだった」

「CDSは保護グローブを着用したマーシャルが迅速に作動させられるよう設計されている」

さらにマクラーレンも、工具なしではテープを破ってボタンを押せなかったことを認めた。

「チームは、工具を使わなければ手だけでテープを破ってボタンを押すことは不可能だったと認めた」

カナダGPのレーシングブルズ事例が判断材料に
F1技術規則では、マシンが油圧系統、空圧系統、電気系統の故障に見舞われた場合でも、クラッチを切り離せるCDSシステムの搭載が義務付けられている。

また、その作動ボタンはドライバーやマーシャルが数秒以内に操作できる位置に設置しなければならない。

今回の処分は、前戦カナダGPでリアム・ローソンのマシンのCDSが正常に機能しなかったとしてレーシングブルズが罰金処分を受けたケースと同じ条項によるものだ。

ただしレーシングブルズには3万ユーロのうち2万ユーロが執行猶予となった一方、マクラーレンは1万ユーロのみが執行猶予となり、即時に2万ユーロの支払いを命じられた。

スチュワードはその理由について、カナダGPでの事例がすでに全チームへの警告になっていたはずだと説明している。

「前戦で同じ規則違反と処分が科されていた以上、すべてのチームはCDSシステムの重要性を認識しているべきだった」

安全装置を犠牲にした空力最適化の代償
今回の裁定は単なる技術違反ではなく、安全装置へのアクセスを空力目的で妨げた点が重く見られた。

マーシャルが迅速にマシンを回収できなければ、赤旗やセーフティカーの原因となるだけでなく、ドライバーやコース上の作業員の安全にも影響を及ぼす。そのためFIAは近年、CDSシステムに関する違反に対して厳しい姿勢を取っている。

前戦のレーシングブルズに続き、今回はマクラーレンが同様の問題で処分を受けたことで、FIAが安全関連装置の運用を今後さらに厳格に監視していく姿勢を示した形となった。

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / F1モナコGP