マクラーレンF1 メルセデス新PU投入遅れの理由 HPP供給事情を説明

メルセデスはオーストリアGPで信頼性対策を施した新仕様PUを投入し、カスタマーチームであるアルピーヌ、マクラーレン、ウィリアムズにも供給を開始した。しかし、マクラーレンだけはイギリスGPでも従来仕様を使用しており、ベルギーGPでの導入が有力視されている。
アルピーヌとウィリアムズを優先供給
ステラ代表は、マクラーレンが新仕様を受け取れなかった理由について、他のカスタマーチームの事情が大きく影響したと説明した。
「HPPとは、なぜ現時点でこの仕様を受け取れていないのかについて話し合った」
「私たちはその理由を理解しているし、HPPを信頼している。これまで素晴らしい協力関係を築いてきたし、マクラーレンが2度ワールドチャンピオンになれたのも彼らの存在があったからだ。この件で両者の関係が変わることはないし、現在も継続的に話し合いを続けている」
HPPは4チームへ同時にPUを供給しており、限られた生産体制の中で対応を進めているという。
「彼らは私たちがマシンを開発しているのと同じように全力で開発を進めている。4チームへ供給しながら作業を進めているため、マクラーレンへ供給できない状況が生じた」
「次戦では導入できることを期待している」
走行距離も供給優先順位に影響
今回の供給順は、各チームが使用しているPUの走行距離も判断材料になったという。
マクラーレンは今季、中国GPでバッテリー関連のトラブルにより2台ともDNSとなるなど電気系の問題に見舞われてきた。一方でメルセデス側では、ジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリがカナダGP、スペインGPでリタイアした内燃エンジン(ICE)の信頼性向上も進めている。
ステラ代表は次のように説明した。
「HPPは他のチームと同じように、信頼性向上と問題解決を進めている。私たちはバッテリーの問題に苦しみ、他チームはICEの問題を抱えていた。すべてを同時に解決するのは簡単ではない」
「PUの配分は各車の走行距離も基準になっている。アルピーヌとウィリアムズのほうが私たちより走行距離が多く、新しいエンジンを必要としていた」
オーストリアGPでリタイアしたカルロス・サインツJr.がPU一式を交換したこともあり、ウィリアムズへの供給が優先されたとみられている。
カスタマーチームとして受け入れる姿勢
ステラ代表は、今回の対応はカスタマーチームとして避けられない面もあると理解を示した。
「誰もが限界まで作業している状況では、後回しになることもある。それもHPPとの対話の一部だ。私たちは彼らと非常に良い関係を築いている」
そして最後に、次のように締めくくった。
「カスタマーチームである以上、多少後回しになるのは自然なことだと思う」
マクラーレンは現在もタイトル争いの最前線に立っており、ベルギーGPで信頼性改善版PUが投入されるかが今後の戦いにおける注目ポイントとなる。
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