マクラーレン・ホンダ F1 オーストリアGP
マクラーレン・ホンダは、F1オーストリアGPの決勝でストフェル・バンドーンが12位で完走。一方、フェルナンド・アロンソは、1コーナーで後方から追突され、1周目でリタイヤを余儀なくされた。

ストフェル・バンドーンは、週末を通してマシンのペースとドライバビリティには満足していたものの、レースの大半を前を走るマシンからの乱気流の中で走行。前方のマシンを追い抜くことができず、マシンのパフォーマンスを十分に活かすことができなかった。

レース終盤には、ブルーフラッグを無視したとしてドライブスルーペナルティーを受けたが、ストフェル・バンドーンの順位への影響はなかった。

フロアが破損したフェルナンド・アロンソのマシンは、損傷がひどく、レースを続行することができなかった。

フェルナンド・アロンソ (リタイア)

「今日も好スタートを切った。カルロス・サインツとマックス・フェルスタッペンのスタートが悪かったため、1コーナー進入時にはすでに10番手に浮上していた。ただ、後続のドライバーがあまりにも速いスピードで1コーナーに進入し、十分にブレーキを踏まなかったために、僕のレースが台無しになった。いいレースをすることを望んでいたけど、僕たちはとても不運だった。自分でコントロールできないままにレースを終えることになった。中団からのスタートは常に難しいものであることは分かっているが、1コーナーであそこまで果敢に飛び込んでくる必要はない。時折り、後ろから追いかけるドライバーはリスクを背負いすぎるときがあると思う」

ストフェル・バンドーン (12位)

「正直、12位という結果は少し残念だ。レースを通しての自分たちのペースを考えると、今日はポイント獲得の可能性はあったと思うし、それ自体はこれ以降のレースに向けての励みになる事実だと思う。僕たちの週末は、全体的にかなりポジティブな内容だった。問題もなく、ペースもそれなりによく、マシンに対して非常にいい手応えを感じていた。残念ながら、数台のマシンの後方で引っかかってしまい、オーバーテイクすることができなかった。ただ、それが今の僕たちの現状だと思う。今日はペナルティーを受けてたが、僕たちはなにかトライをする必要があったと思っている。全体的な結果という面では、(ペナルティーによって)それほど多くのものを失ったとは思わない。ポイントを獲得できなかったことは残念だが、週末を通しての僕たちのペースはチーム全体にとって前向きな結果だった」

エリック・ブーリエ (マクラーレン・ホンダ レーシングディレクター)

「モーターレースに浮き沈みはつきものだ。まずはポジティブな点に目を向けよう。ストフェルは週末を通して非常に堅実なペースを見せ、彼とチームのメンバーは各セッションで明らかに進化したように見る。ストフェルはレースでは常に乱気流の中で走行していたので、マシンの真の実力を発揮できなかったものの、着実にレースを展開した。ストフェルが受けたドライブスルーペナルティーについては、冷静に受け止めるつもりだ。当時、ストフェルはジョリオン・パーマーを追い抜こうとプッシュしていたが、単に不運な結果となっただけだ。ネガティブな点としては、フェルナンドのレースは本人のミスではないものの、忘れなければならない一戦だ。レースは戦いだということは分かっているものの、このようなばかげたアクシデントはF1というレベルの高いレースでは許されるものではない。たった1周走行しただけでマシンに重大な損傷を負い、レースをリタイヤすることは、我々にとっては受け入れがたい事実だ。最後に、またポジティブな点に目を向けよう。これから母国の観衆の前で行われるイギリスGPのためにシルバーストンに移動するが、英国ですばらしい1週間を迎えるための準備はできている。母国の観客の皆さんをがっかりさせないために、我々はいつも通りベストを尽くす」

長谷川祐介 (ホンダ F1プロジェクト総責任者)

「今日はチームにとって残念な一日となりました。今週末はいくつかのトラブルはあったものの、マシンの仕上がりはよかったですし、2台ともに予選のポジション自体は悪くなかったので、ポイント獲得に向けてチームにポジティブな空気が広がっていました。それだけに、ノーポイントで終わったことは残念に思っています。フェルナンドについては素晴らしいスタートを決め、いくつかポジションを上げたものの、直後の1コーナーで不運なクラッシュに巻き込まれ、早々にレースを終えることになりました。ストフェルについては、彼にとってのシーズン初ポイントを獲得できるペースは十分にあったと思いますが、レースを通して前を走るライバルをオーバーテイクすることに苦戦し、ポイント獲得には至りませんでした。次のレースは来週末、マクラーレン・ホンダにとってのホームグランプリとなるイギリスで行われます。あまり時間はありませんが、多くのイギリスのファンの皆さんや我々の同僚、家族などにいいレースを見せられるよう、チーム一丸で準備を進めていきたいと思います」

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / ホンダF1 / F1オーストリアGP