F1イタリアGP決勝:フェルスタッペン完勝 マクラーレンW表彰台 角田裕毅13位

フェルスタッペンとノリスはスタート直後からホイール・トゥ・ホイールとなり、ホームストレートで接近しながら第1シケインへ進入。フェルスタッペンはコースをショートカットして首位を守った。翌周の開始時にポジションをノリスへ譲り、ペナルティ回避を図ったものの、数周のうちに再び首位を奪い返して独走態勢に入った。
その後、フェルスタッペンは常にレースをコントロールし、序盤スティントでマクラーレン勢との差を管理。ノリスやピアストリよりも早めにピットインする戦略で優位を築き、そのまま危なげなくトップでゴールした。
フェルスタッペンのフィニッシュは終始落ち着いたものだったが、レッドブルのピットウォールからは「不要なリスクを避けろ」と繰り返し指示が飛んでいた。一方、マクラーレン勢には混乱が生じた。ノリスのピットストップが遅れ、ピアストリが2番手に浮上。チームはノリスを先に戻すよう指示を出し、ピアストリは当初疑問を呈したものの最終的には従い、スムーズなポジション交換が行われた。
この結果、ピアストリは3位に甘んじ、ノリスとの差は34点から31点へ縮まった。フェラーリのルクレールは母国レースで表彰台を逃し、ティフォシの期待は叶わなかった。メルセデスのラッセルは5位を守り切り、ルイス・ハミルトンはグリッド降格ペナルティを経て6位でフィニッシュし、チームにダブル入賞をもたらした。
アレックス・アルボンは苦しい予選から見事な挽回を見せ、ウィリアムズに7位入賞をもたらした。続く8位にはキック・ザウバーのガブリエル・ボルトレト、9位にはメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが入り、彼は走行中の危険行為で5秒ペナルティを受けながらもポイントを獲得した。
イサック・ハジャーはピットレーンスタートから力走して10位入賞。ウィリアムズのカルロス・サインツとハースのオーリー・ベアマンはロッジアでの接触を経て11位と12位。レッドブルの角田裕毅は13位でチェッカーを受け、レーシングブルズのリアム・ローソンが14位となった。
エステバン・オコンは序盤にランス・ストロールを押し出したと判断され、ペナルティを受けつつ15位。アルピーヌのピエール・ガスリーとフランコ・コラピントはそれぞれ16位と17位に沈んだ。
アストンマーティンは一時ダブル入賞圏内にいたが、終盤に失速。ストロールは後退し、フェルナンド・アロンソはサスペンショントラブルでリタイア。ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグは油圧系の問題でスタートできなかった。
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
「僕たちにとって素晴らしい一日だった。1周目は少し不運だったけど、その後は飛ぶように走れた。クルマは本当に楽しかったし、ペースをコントロールできたし、ピットストップのタイミングも完璧だった。チーム全員による本当に素晴らしい仕事だった。一歩一歩、レースごとに進んでいるけど、僕たちにとって信じられない週末だった」
ランド・ノリス(マクラーレン)
「ターン1のブレーキングでは互角にいこうとしたし、マックスとのバトルはいつもいい勝負になるのは分かっていた。今回は僕たちが少し遅い週末だったけど、いい戦いだったし楽しめた。ピットストップについては分からないけど、チームとして時々ミスをすることはあると思う。今日はそのひとつだったんだろう。
今日はできる限りのことをやった。これ以上は多くを望めなかった。マックスと戦おうとしたけど、彼が勝ち取った。彼の勝利にふさわしいと思う」
オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
「スタートは難しくて、最初の数周はあまりうまくいかなかった。その後は追い越してからは、かなり孤独なレースだった。ポイントを取れて満足だし、受け入れるよ。僕たちはセーフティカーが出るかどうかを見ながら走っていたけど、マックスがまた僕たちのピットウィンドウに戻ってきた。そして終盤にちょっとした出来事があったけど大丈夫だ。学ぶことはたくさんあったし、前に進めて満足している。次の週末はもっと良くなるように頑張る」

2025年F1 イタリアGP 決勝 順位・結果
1.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)2.ランド・ノリス(マクラーレン)
3.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
4.シャルル・ルクレール(フェラーリ)
5.ジョージ・ラッセル(メルセデス)
6.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
7.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
8.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)
9.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
10.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
11.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
12.オリバー・ベアマン(ハース)
13.角田裕毅(レッドブル)
14.リアム・ローソン(レーシングブルズ)
15.エステバン・オコン(ハース)
16.フランコ・コラピント(アルピーヌ)
17.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
18.ランス・ストロール(アストンマーティン)
DNF.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
DNF.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
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