ホンダ デイトナ24時間レース
モータースポーツシーズンの開幕を告げるビッグイベントとして定着しているデイトナ24時間レースが、今年もアメリカのフロリダ州デイトナビーチにあるデイトナ・インターナショナル・スピードウェイ(全長3.56マイル)で開催された。このレースは、アメリカで人気のスポーツカー、GTカーシリーズのIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップの開幕戦となる。

そのトップカテゴリーであるDPi(デイトナ・プロトタイプ・インターナショナル)にアキュラは2018年より参戦を開始。昨年のデイトナでも優勝争いを繰り広げたが、2シーズン目を迎えた今年はよりレベルアップのなされた戦いぶりを披露、スタート後1時間で1-2体制を築き上げ、レースをリードした。

そのあとも2台はトップグループで走り続け、9時間経過時点も1-2で迎え、最終的にリッキー・テイラー/エリオ・カストロネベス/アレクサンダー・ロッシのトリオが乗ったカーナンバー#7が3位で表彰台に上った。

57回目の開催を迎えたデイトナ24時間レースは、午後2時35分にスタートし、折り返しを過ぎてから悪天候に見舞われた。雨が降り続け、アクシデントが頻発。朝方にはイエローフラッグが出され、1時間半以上もペースカー先導でレースが進められ、さらには赤旗が提示されてレース中断まであった。

集まっている大勢のファンのためにもと主催者は全力を挙げてコースの乾燥作業を続け、レースは再開された。だが、コースの水たまり、マシンの跳ね上げる激しい水しぶきによる視界の悪化から、ゴールまで2時間を切った時点で、デイトナ史上初めてとなる2回目の赤旗中断になった。そして、天候が回復しない見通しが明らかになったことから、24時間経過の10分前にコントロールラインでチェッカーフラッグが振られました。アキュラのDPiマシン2台は、7号車が3位でゴールし、ファン・パブロ・モントーヤ/デイン・キャメロン/シモン・パジェノーの乗った6号車は、オイルポンプ関連のトラブルに見舞われ、ガレージでの修理のあとでレースに復帰。フルコースコーションが多発したため、ばん回のチャンスはほとんど得られず、総合8位/クラス6位での完走を果たした。

NSX GT3 EVOは今回のレースが世界デビューでした。Meyer Shank Racingから2台がエントリーし、トレント・ハインドマン/ジャスティン・マークス/AJ・アルメンディンガー/マリオ・ファーンバッカー組がGTDクラス5位でフィニッシュ。キャサリン・レッグ/シモーナ・デ・シルベストロ/ビア・フィゲイレド(アナ・ベアトリス)/クリスティーナ・ニールセンの女性ドライバー4人が乗ったマシンはクラス13位となった。

リッキー・テイラー(総合 3位 / DPiクラス 3位)
「レッドフラッグでのレース終了はだれも歓迎したくないものでしょう。しかし、コンディションは本当に難しいものになっていました。私としては、チームとAcuraのすばらしい仕事ぶりを誇りに感じるレースでした。昨年に続き2年連続で私たちのマシンは速く、24時間レースで優勝争いができました。昨年はコース上でのアクシデントによってリタイアを余儀なくされました。今年もマシンの仕上がり具合はすばらしく、路面がドライコンディションであり続ければ、優勝のチャンスは十分にあったと思います。結果は表彰台フィニッシュとなり、タイトル争いに向けて多くのポイントを稼げました。次戦セブリング12時間レースへと、この勢いを持ち込みたいと思います」

トレント・ハインドマン(GTDクラス 5位)
「今日のレースでは、ゴールまで生き残ることを強く意識していました。優秀なドライバーでもミスを犯すシーンが何度もありました。私は集中力を高め、ミスを犯すことなく、少しでもラップタイムを縮めようと奮闘しました。不運なことに、降り出した雨はどんどん強くなっていきました。レースを終了させた主催者の決断は、残念ではありましたが、正しかったと思います。私たちの2台のマシン、57号車、86号車は雨が降り出したあとも作戦がたいへんよかったです。しかし、最終的には不運となってしまいました。それでも5位はすばらしい結果です。今シーズンの目標であるGTDクラスのチャンピオン獲得に向け、私たちは好スタートを切れた思います」

アキュラ チームペンスキー 2019年 デイトナ24時間レース

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カテゴリー: F1 / IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権