ホンダF1「後退と復活」は文化?繰り返される浮き沈みの歴史
2026年シーズン序盤、アストンマーティンとホンダの新体制は厳しいスタートを強いられている。フェルナンド・アロンソとランス・ストロールは開幕から後方に沈み、完走すら難しいレースが続いている。

しかし、こうした苦戦はホンダにとって初めての出来事ではない。過去にも同様の低迷を経験しながら、そのたびに競争力を取り戻してきた歴史がある。現在の状況は、その“後退と復活”のサイクルの一部に過ぎないのか――。

「一度落ちてから戻る」ホンダのサイクル
元ハースF1チーム代表のギュンター・シュタイナーは、アストンマーティン・ホンダにフェルナンド・アロンソというスペイン人ドライバーが所属している現状にも触れつつ、モータースポーツにおけるスペイン勢の存在感を語った。

「これはスペイン人にとっては痛いことだろう。ただ、彼らは非常に強い存在だ。カルロス・サインツもいるし、MotoGPではグリッドのほとんどがスペイン人だ。モータースポーツでの存在感は非常に大きい」

そのうえで本題に入り、ホンダの現状について次のように続けた。

「アストンマーティンに話を戻すと、ホンダがどうしてここまで厳しい状況にあるのかは正直分からない」

「おそらく旧レギュレーションの段階でプロジェクトを止めて、人員を入れ替え、ゼロからやり直したのだと思う」

「ゼロからのスタートというのは、すべてを学び直すことを意味する」

旧体制との断絶 新チームによる再出発
現在の苦戦について、シュタイナーは組織構造の変化にも言及する。

「レッドブルとともに4度のタイトルを獲得した体制があったが、あのチームはすでに別の場所にある」

「以前のスタッフはレッドブル側に残り、新しいチームが立ち上がり、新しい技術に取り組んでいる」

「紙の上では大きな違いがないように見えても、このプロセスは決して簡単ではない」

MotoGPでも見られた浮き沈み
さらにシュタイナーは、ホンダの浮き沈みが他カテゴリーでも見られると指摘する。

「MotoGPでも同じことが起きた。マルク・マルケスとともにすべてを勝ち取ったあと、一気に競争力を失った」

「外から見ると非常に奇妙に感じる」

「日本の組織は外部からは見えにくい部分が多い」

そのうえで、ホンダの本質についてこう語った。

「だが彼らは挑戦を続ける。そして最終的には必ず競争力を取り戻す」

「ホンダは毎回、一度後退してからまた上がってくる。それを繰り返している」

「おそらくこれは彼らの文化の一部なんだろう」

ホンダ F1 本田技研工業

マクラーレン後の復活が示す再現性
シュタイナーは過去の具体例として、マクラーレンとの決別後の流れを挙げた。

「マクラーレンがホンダと別れたとき、誰も彼らを欲しがらなかった」

「だがどうなった?2年後にはチャンピオンになっていた」

「これは本当に驚くべきことだ」

そして、現在の状況にも同じ構図が当てはまると示唆する。

「彼らは必ず戻ってくる。ただし、それを簡単にはやらない」

問われるのは時間とプロセス
アストンマーティンにとって現状は厳しく、結果も伴っていない。しかしその裏側には、組織再編と技術刷新という不可避のプロセスがある。

ホンダはこれまでも、後退と復活を繰り返してきた。その歴史を踏まえれば、現在の苦戦もまた同じサイクルの中にある可能性がある。今回も同様に“戻る”のかどうか――その答えは、時間と開発の積み重ねの中で示されることになる。

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / ホンダF1 / アストンマーティンF1チーム