ルイス・ハミルトン、チャドウィック・ボーズマンに捧げるポール / メルセデス F1ベルギーGP 予選
メルセデスF1のルイス・ハミルトンは、2020年のF1世界選手権 第7戦 F1ベルギーGPの予選でポールポジションを獲得。8月29日(土)に大腸がんによって43歳の若さでこの世を去った俳優のチャドウィック・ボーズマンさんに捧げた。

ルイス・ハミルトンは、スパ・フランコルシャンのコースレコードを大幅に更新する1分41秒252というタイムで今シーズン5回目、通算93回目、スパ・フランコルシャンでは6回目となるポールポジションを獲得した。

チャドウィック・ボーズマンさんは、映画『ブラックパンサー』(2018年)で主演を務め、アフリカの架空の国家ワカンダの国王、ティ・チャラを演じた。映画でワカンダの戦士たちが胸の前で腕をクロスさせ、王国に忠誠を誓う“ワカンダ・ポーズ”は、スポーツ選手が真似をするなど話題になった。チャドウィック・ボーズマンさんの死を受け、Twitterではティ・チャラのかけ声「ワカンダフォーエバー」がトレンド入りし、突然の訃報に悲しの声が広がった。

予選後にマシンを降りたルイス・ハミルトンはその「ワカンダ・ポーズ」を披露してチャドウィック・ボーズマンさんを追悼した。

「このような日にポールを獲ることができて、信じられないほど幸福な気分だ」とルイス・ハミルトンは語った。

「今朝、チャドウィック・ボーズマンについての悲しいニュースで目が覚めた。彼は象徴的な黒人の人物を演じていて、とても謙虚な人だった。子供の頃、僕はスーパーマンになりたいと思っていた。今の黒人の若者にとって、彼らと同じような見た目の尊敬できるスーパーヒーローを持つことはとても重要だと思う」

「心に重くのしかかっているものがあるときに最高のパフォーマンスを発揮するのは本当に簡単なことではない。正直に言うと、、そのネガティブな感情を払いのけて、特別なものに変えるのはとても難しかった。でも、チャドウィックはそれが可能であることを示してくれた」

「僕はF1キャリアで多くのラップを走ってきたけど、Q3の2つのラップはほぼ完璧だった。ヘルメットの下で顔は見えないけど、僕は微笑んでいた。このトラックはとにかく素晴らしいし、僕は完全に限界に達していた。僕たちは早めに出ていって、クリーエアーで走ることに決めた。誰かにブロックされたり、イエローフラッグが出たら、あっさりと台無しになってしまうからね。間違いなく正しい決断だった」

「明日はまだ大きなレースが残っているし、金曜日のロングランではレッドブル勢が好調だった。でも、今日は僕をインスパイアしてくれたチャドウィックにポールを捧げることができて光栄だった。僕の祈りと思いを彼の家族に捧げたい」

チャドウィック・ボーズマン

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カテゴリー: F1 / ルイス・ハミルトン / メルセデスF1 / F1ベルギーGP