ハースF1チームに売却の意向なし 小松礼雄「ジーンは心から楽しんでいる」

F1イギリスGPが開催されたシルバーストンでは、いくつかのチーム売却に関する噂が渦巻いていた。特に注目されたのはアルピーヌ(旧ルノー)で、ルカ・デ・メオCEOがフラビオ・ブリアトーレを改革の切り札として招いたのは、売却を見据えた動きではないかとの見方も出ている。
また、同チームの元代表であるオトマー・サフナウアーがアメリカの投資家とともに買収に動いているとの噂も浮上した。
しかし、そうした動きとは一線を画すのがハースだ。現在トヨタとの関係強化も進めている同チームについて、小松礼雄はドイツメディア「Sport1」に次のように語った。
「正直、ジーン・ハースはこれまで本当にいろいろな変化を見てきました。でも今はすごく熱心で、細かいところまで理解されていますし、とても情熱を持っておられます。
どう言えばいいでしょう……ジーン・ハースはいつもレースと結果に対して強い思いを持っていて、我々にもっとよくなってほしいと思ってくれているんです。そういう姿勢こそ、今のチームに必要なオーナー像そのものだと思いますし、常に私たちの背中を押してくれています」
ハースは2023年末にコンストラクターズランキング最下位に沈み、長年チームを率いてきたギュンター・シュタイナーを解任。そのタイミングでチーム売却の噂も浮上した。

当時はシニアエンジニアだった小松礼雄は、過去の経緯をこう振り返った。
「すべてを把握しているわけではありませんが、ここ18か月の間に、チームを買いたいという話は何件もあったんです。でもジーン・ハースは全く興味を示されませんでした。本当にF1チームのオーナーであることを楽しんでおられるんです。
今は世界に10チームしかなくて、来年には11チームになる。その中の1つを所有するというのは、とても特別で恵まれた立場ですし、ジーン・ハース自身、それを実感されていると思います」
それでも、買収の打診は現在も続いているという。
「最近も本気で買いたいと考えている人たちからの打診がありました。でもジーン・ハースはやはり興味を示されなかったですし、あまりに頻繁にそういう話が来るので、正直ちょっと迷惑そうにされていました」
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