小松礼雄 ハースF1チームを復活させた「責任転嫁」文化の排除
ハースF1チームの代表である小松礼雄氏は、「責任転嫁」文化を避け、透明性を促したことが、2024年のF1シーズンにおけるチームの復活につながったと明かした。

昨季のランキング低迷を受け、オーナーのジーン・ハースが交代を承認し、今シーズン前に小松礼雄がギュンター・シュタイナーの後任としてチーム代表に選ばれた。日本人エンジニアのチーム代表昇格により、ハースは2023年の22戦(12ポイント)で獲得したポイントの2倍以上となる27ポイントを獲得した。

ハースF1チームは前戦イギリスGPで包括的なアップデートパッケージを導入し、ニコ・ヒュルケンベルグがオーストリアでの6位の結果を再現した。この開発レースへのより積極的なアプローチは、順位を下げてきたこれまでのキャンペーンとは対照的だ。

小松礼雄は、2024年のハースF1チームの好転は、技術チームが影響が出ることを懸念せずにリスクを取ることを許されたことから生まれたものだと説明した。

ハースが、ここ数週間のフェラーリとRBの進歩を妨げてきたアップデートの失敗という罠に陥らないでいる理由について尋ねられた小松礼雄は「自分がしてきたことについて正直であること、予想外のことや期待通りにいかなかったことがあってもそれを恐れないこと、ただそれを率直に伝えることを恐れないことだと思います」と語った。

「だからこそ、私は透明性を重視する文化を築こうとしているのです。もし人々が隠し事をし始めたり、人を欺き始めたりすれば、たちまち窮地に陥ってしまいからです」

「そうなると、タイムを失うだけでなく、文化そのものが損なわれてしまいます」

「私にとって、それはオープンなコミュニケーション、透明性、自分自身を客観視すること、そして皆で話し合うことです。また、非難文化を持たないことです」

「責任追及の文化があると、人々は手を挙げるのをためらいます」

「ですから、そのような事態を本当に避けようとしています。私たちはチームとして前進しようとしているのです。私が導入しようとしているのはそういうことであり、現時点ではうまくいっていると思います」

ハースF1チーム