ジョージ・ラッセル メルセデスF1とは複数年契約「2026年は王座獲得の好機」

チーム代表トト・ヴォルフが一時、マックス・フェルスタッペンへの関心を公にしていたことでラッセルの去就が注目されていたが、今週ついに正式発表が行われ、ラッセルとキミ・アントネッリの両名がメルセデス残留となった。
4シーズンで5勝を挙げたものの、グラウンドエフェクト時代ではタイトル争いに届かなかったラッセルは、2026年のレギュレーション刷新に向けて強い自信を示した。
「僕たちは本来の実力に見合う結果を出せていないけど、来年は僕にとってもチームにとっても大きなチャンスになる。完全なリセットで、ワクワクしているし、とても幸せだ」とラッセルは語った。
契約内容については「複数年契約」であり、「2026年まで確実」と明かした上で、「トト(・ヴォルフ)はとても寛大だった」と説明した。
「どんなチームとドライバーの関係でも、ドライバーがチームのサポートを感じ、ハッピーでいられることが大事だと思う。それはどんな業界にも共通することだ」
ラッセルはさらに、「僕たちは共通の目標として、メルセデスを再び頂点に戻すことを掲げている。トトは僕のこれまでの働きを認めてくれて、最善の環境で戦えるようにしてくれた。それが僕が笑顔でいられる理由であり、未来が楽しみな理由だ」と続けた。
2026年の展望については、「僕はメルセデスに忠誠を誓っているし、チームも同じ気持ちを示してくれた。2026年に世界チャンピオンを獲る最高のチャンスは間違いなくメルセデスにあると思っている。もちろん何が起こるかは誰にもわからないけど、すべてのシートが空いていたとしても、僕はメルセデスを選ぶ」と断言した。

アントネッリも契約延長「チームの信頼を感じる」
同時に契約延長が発表されたキミ・アントネッリも、オースティンでのメディア対応で喜びを語った。デビューシーズンは波乱続きだったが、チームの信頼に応えたいと意気込みを示している。
「正式に決まって本当に嬉しい。チームが自分を信頼し、サポートしてくれているのを感じる。来年はまったく違う年になるし、チャンスも多いと思う。自分のベストを尽くして期待に応えたい。これで残りのシーズンもより自由な気持ちで走れる」とアントネッリはコメントした。
現在、メルセデスはコンストラクターズ選手権2位を維持しており(325ポイント)、3位フェラーリ(298ポイント)と4位レッドブル(290ポイント)との激しい争いを繰り広げている。

メルセデスの長期体制と2026年への布石
今回の契約更新により、メルセデスは2026年の新時代に向けて明確な体制を固めた。経験豊富なラッセルと若き才能アントネッリのコンビは、チームの再建と王座奪還を担う核となる。
2026年はパワーユニットの電動化強化やシャシー軽量化など、大規模な技術変革が予定されており、開発力と組織力が問われるシーズンになる。メルセデスはその中で、ドライバーの安定と信頼関係を最大の武器として新時代を迎えようとしている。
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