FIA、F1部門の再編を発表…スティーブ・ニールセンが入閣
F1の運営組織であるFIA(国際自動車連盟)は、年初にモハメド・ビン・スライエム会長が開始した内部手続きの見直しを受けて、F1構造の大幅な変更を発表した。移行期間を経て、F1部門の再編成が完了し、2023年シーズンに先立って実施される。

FIAは、F1活動への投資とリソースを増やしており、2018年からFIAのF1テクニカルチームを率い、成功した2022年の新しいF1レギュレーションのオーバーホールの開発と実施を監督してきたニコラス・トンバジスが、シングルシーターディレクターとしてより横断的な役割を担う新しい全体構造を実装する。

ベネトン、マクラーレン、フェラーリの元F1エンジニアであるニコラス・トンバジスは、F1の技術的な問題を担当することになる。

シングルシーターディレクターにレポートするのは、スポーティング、テクニカル、ファイナンシャル、ストラテジー&オペレーションディレクターとなる。

スポーティングディレクターには、スティーブ・ニールセンが就任。ニールセンは、2017年以来、FOMで元マネージングディレクターのロス・ブラウンの下で、商権所有者であるF1のスポーティングディレクターを務めており、それ以前は、ウィリアムズF1なそでスポーティングディレクターとして長いキャリアを積んできた。

スティブ・ニールセンは、FIAとの長年にわたる密接な協力関係を反映して、レースコントロールとリモートオペレーションセンターの進行中の開発、スポーツレギュレーションの将来の更新を含むすべての競技の問題を監督する責任を負う。

テクニカルディレクターには、2021年からニコラス・トンバジスの元で副テクニカルディレクターを務めていたティム・ゴスが昇進する。

ファイナンシャルディレクターには、フェデリコ・ローディが就任。トロ・ロッソで同様の役割を務めたローディは、FIAの財務規制チームを発足時から率いきた。

元スポーティングディレクターのフランソワ・シカードは、長期的な戦略計画、主要なトラックサイドの活動とロジスティクスを担当するF1のストラテジー&オペレーションディレクターとして、FIA内で新たに作成された役職に就く

FIAのモハメド・ビン・スライエム会長は、新たな任命はF1のガバナンスを改善したいという組織の願望を反映していると語った。

「我々は、スポーツの将来の規制を監督する適切な人々と適切な構造を作成するために、F1チームに十分な情報に基づいた重要な変更を加えるために多くの時間と労力を費やしてきた」とモハメド・ビン・スタイエムは語った。

「外部から専門知識と経験を持ち込むだけでなく、組織内の人々を育成して権限を与えることで、FOMおよびF1チームのパートナーと一緒に前進するための最良の立場にあると確信している」

FIAシングルシーターディレクターに就任したニコラス・トンバジスは「FIA内でこの新しい役職に就くことに興奮し、光栄に思う」とコメント。

「会長が私に対して示してくれた信頼に非常に感謝している。我々には、F1が要求し、それに値するレギュレーションのレベルを実現するための非常に才能があり、全力を尽くす献身的な人々のグループがある。私は、この新しい構造が我々のリソースを次のレベルに引き上げ、継続的な改善を可能にすることを完全に信じている」

FIAスポーティングディレクターのスティーブ・ニールセンは「私はF1の多くのチームや組織のために仕事をしてプロとしての人生を過ごしてきたが、FIAとの新たな章に携わるのが待ちきれない」とコメント。

「私を信頼してくれた会長とステファノ・ドメニカリの両方に感謝したいと思う。また、規制当局であることに伴う特有の課題を理解し、正しく認識している。何年にもわたって連盟の多くの人々と緊密に協力してきたので、彼らの前に横たわるこれらの課題に取り組むことを楽しみにしている」

「F1は現時点で素晴らしい状況にあり、我々のすべての活動の中心にあるスポーツの将来の健全性を確保することは我々の責任だ」

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カテゴリー: F1 / FIA(国際自動車連盟)