フェラーリ レッドブルF1代表クリスチャン・ホーナーの引き抜きを画策か
フェラーリが、レッドブルF1のチーム代表クリスチャン・ホーナーの引き抜きを試みていた。報道を行ったのは、欧州最大の発行部数を誇るドイツ紙『Bild』だ。

「これは驚くことではない」と、同紙のF1担当記者ミヒャエル・ミレフスキとマティアス・マルブルクは指摘している。「伝統あるこのチームが現在、危機的状況にあることを考えれば当然だ」

スクーデリア・フェラーリは、2025年のシーズン開幕前に7度のF1ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンを迎え入れ、大きな期待を背負っていた。しかし、40歳のベテランだけでなく、2025年型マシンも期待されたパフォーマンスを発揮できていない。

その中で迎えたF1モナコGPでは、シャルル・ルクレールが予選2番手から決勝でも2位を獲得し、好材料も見られたが、チーム代表フレデリック・バスールは手放しで喜ぶことはなかった。

「モナコの週末を経ても、今季に対する私の期待は変わっていない」とバスールは語る。

「すでにシーズンの3分の1が終わったが、これまでのパフォーマンスは予想より悪かったのは明白だ。我々は現実を直視しなければならない」

伊紙『La Gazzetta dello Sport』の著名記者ルイージ・ペルナも、「今週末のスペインGP(バルセロナ)がフェラーリにとって分岐点になる」として、特に“可変型フロントウイング”時代が終わることに注目している。

「ここで状況が変わらなければ、フェラーリは2026年に全力を注ぐべきだ」と彼は主張し、「バスールは岐路に立たされている。彼自身は、新レギュレーションによって勢力図が変わることに期待をかけている」とも述べた。

2022年初頭にマッティア・ビノットの後任として就任したバスールに対し、表立って批判する声はフェラーリ上層部からは聞かれない。しかし、『Bild』は舞台裏で異なる動きがあったことを強調している。

「フェラーリは数週間前、ホーナーに対して水面下で接触を図った」と同紙は報じた。「ルクレールがモナコで2位を獲得したとはいえ、チームのパフォーマンスは安定性を欠き、ジョン・エルカンら経営陣にとって満足のいくものではない。少なくとも、バスールの続投に対して再考を促す要因にはなっている」

とはいえ、フェラーリにとって望ましい結果は得られなかったようだ。『Bild』は次のように伝えている。

「ホーナーはフェラーリへの移籍に関心を示さず、レッドブルを離れるつもりもないと明言している。彼は他のチームで働く姿を想像できないという。その姿勢は、かつてフェラーリからのオファーを断った過去とも一致している」

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カテゴリー: F1 / スクーデリア・フェラーリ / レッドブル・レーシング