F2 第10戦 レース1 | A.アルボンが優勝、福住8位・牧野10位
FIA F2選手権 第10戦 ロシア大会のレース1が9月29日(土)にソチ・オートドロームで行われ、アレクサンダー・アルボン(DAMS)が優勝。福住仁嶺(BWT Arden)は8位、牧野任祐(RUSSIAN TIME)は10位入賞を果たした。
シーズン第11戦のレース1が、ロシア・ソチで行われた。日が陰り始めた午後4時45分に、28周のレース1が開始された。
4列目7番手スタートの牧野任祐は、好スタートを決めてアウト側から第1コーナーに向かうが、イン側の他車に押し出される形でコースアウト。バリアに接触するほどのアクシデントで18番手まで大きくポジションを下げた。17番手からスタートした福住仁嶺は、スタート後の混乱をうまくかわしポジションを上げた。1周目を福住は13番手で、牧野は17番手で終えている。タイヤ戦略は、福住がソフトタイヤでスタートし、ピットインを引き延ばす作戦。牧野は上位陣の多くと同じくスーパーソフトタイヤでスタートし、序盤にタイヤ交換を行う作戦。タイヤに厳しいレースが予想されていたが、予想以上にタイヤの消耗が早く、スーパーソフトを履くマシンのペースは序盤から落ち始める。その結果、7周目にはタイヤ交換が始まり、牧野もピットイン。ソフトタイヤに替え、13番手でレースに戻った牧野は上位を目指す。
福住はタイヤ交換をできるだけ引き延ばす作戦で、8周目には6番手、13周目には5番手を走行。レース終盤、2番手を走行する福住は、懸命にタイヤをもたせ、もっとも遅いタイミングである28周目にタイヤ交換を行った。残り2周、スーパーソフトタイヤで追い上げる福住は13番手から、タイヤの厳しい前車をパスし最終ラップに9番手まで上昇しチェッカーフラッグを受けた。レース後、上位者にペナルティが科され、福住の順位は8位に繰り上がり、レース2でのポールポジションを獲得している。
レース終盤まで好ペースで13番手を走行していた牧野は、他車のピットインやペースの落ちたマシンをパスし、28周目には6番手までポジションを上げる。しかし最終ラップ、5台による激しいポジション争いと、アクシデントによるVSCでペースを乱した牧野はポジションを失い、10番手でフィニッシュ。ポイント獲得は果たしたが、後方からの追い上げが成功しただけに、悔しい結果となった。
優勝はアレクサンダー・アルボン。2位にもニコラス・ラティフィが入り、DAMSがダブル表彰台を獲得。3位にはニック・デ・フリース(PERTAMINA PREMA Theodore Racing)が入った。
レース2は9月30日(日)午前11時20分(日本時間午後5時20分)にスタートする。
福住仁嶺(レース1・8位)
「グリッドが後ろだっただけに、ソフトタイヤで行く戦略しかないと思っていました。これまでスーパーソフトでは、あまりいい経験を持ってなかったですしね。タイヤの戦略自体は、悪くなかったと思います。最後の5周くらいはさすがに垂れましたけど、ただセクター1、2は、それほど大きくペースが落ちたわけではない。それでもぎりぎりまで引っ張ったのは、チームメートを抜く時に、彼のスーパーソフトが厳しいことになっているのがわかったので、ギリギリまで待たせようと思いました。それが結果的によかったのかどうか、正直今はわからないです。ソフトはとにかく持たせようと、序盤は40~50%くらいで走りました。それでもあの程度のラップタイムで走り続けられたという意味では、ペースはそんなに悪くなかったかもしれません。タイヤを持たせようと考えなくていいコースだと、僕らは強くない傾向がある。明日のレース2は短距離で、皆最初からプッシュしてくるでしょうから、ちょっと考えないといけないですね」
牧野任祐(レース1・10位)
「1周目の接触事故がすべてでした。クルマへのダメージは、かなりあったと思います。あれからずっとステアリングは曲がっていたし、右フロントから来る振動もひどかった。それでブレーキングでフラットスポットを作ってしまって、いっそう振動がひどくなりました。スタート自体はよかったです。その後の加速でアウト側に行って、スペースも残しましたが、そこにイン側からぶつかって来て、壁にぶつかりました。とにかく振動がひどくて、直線でも前が見えないくらいでした。ミラーも見えないので、後ろにクルマがいるかどうかもわからない。ストレートで、スピンするかと思ったほどです。だから、すぐにピットに入りたいといったんですけど、とにかく走り続けろと。あの事故がなければ、6位以内は確実だったでしょうね。クルマはちゃんと仕上がっているので、明日に向けてしっかり修理できれば、速さは見せられると期待しています」
カテゴリー: F1 / FIA F2
シーズン第11戦のレース1が、ロシア・ソチで行われた。日が陰り始めた午後4時45分に、28周のレース1が開始された。
4列目7番手スタートの牧野任祐は、好スタートを決めてアウト側から第1コーナーに向かうが、イン側の他車に押し出される形でコースアウト。バリアに接触するほどのアクシデントで18番手まで大きくポジションを下げた。17番手からスタートした福住仁嶺は、スタート後の混乱をうまくかわしポジションを上げた。1周目を福住は13番手で、牧野は17番手で終えている。タイヤ戦略は、福住がソフトタイヤでスタートし、ピットインを引き延ばす作戦。牧野は上位陣の多くと同じくスーパーソフトタイヤでスタートし、序盤にタイヤ交換を行う作戦。タイヤに厳しいレースが予想されていたが、予想以上にタイヤの消耗が早く、スーパーソフトを履くマシンのペースは序盤から落ち始める。その結果、7周目にはタイヤ交換が始まり、牧野もピットイン。ソフトタイヤに替え、13番手でレースに戻った牧野は上位を目指す。
福住はタイヤ交換をできるだけ引き延ばす作戦で、8周目には6番手、13周目には5番手を走行。レース終盤、2番手を走行する福住は、懸命にタイヤをもたせ、もっとも遅いタイミングである28周目にタイヤ交換を行った。残り2周、スーパーソフトタイヤで追い上げる福住は13番手から、タイヤの厳しい前車をパスし最終ラップに9番手まで上昇しチェッカーフラッグを受けた。レース後、上位者にペナルティが科され、福住の順位は8位に繰り上がり、レース2でのポールポジションを獲得している。
レース終盤まで好ペースで13番手を走行していた牧野は、他車のピットインやペースの落ちたマシンをパスし、28周目には6番手までポジションを上げる。しかし最終ラップ、5台による激しいポジション争いと、アクシデントによるVSCでペースを乱した牧野はポジションを失い、10番手でフィニッシュ。ポイント獲得は果たしたが、後方からの追い上げが成功しただけに、悔しい結果となった。
優勝はアレクサンダー・アルボン。2位にもニコラス・ラティフィが入り、DAMSがダブル表彰台を獲得。3位にはニック・デ・フリース(PERTAMINA PREMA Theodore Racing)が入った。
レース2は9月30日(日)午前11時20分(日本時間午後5時20分)にスタートする。
福住仁嶺(レース1・8位)
「グリッドが後ろだっただけに、ソフトタイヤで行く戦略しかないと思っていました。これまでスーパーソフトでは、あまりいい経験を持ってなかったですしね。タイヤの戦略自体は、悪くなかったと思います。最後の5周くらいはさすがに垂れましたけど、ただセクター1、2は、それほど大きくペースが落ちたわけではない。それでもぎりぎりまで引っ張ったのは、チームメートを抜く時に、彼のスーパーソフトが厳しいことになっているのがわかったので、ギリギリまで待たせようと思いました。それが結果的によかったのかどうか、正直今はわからないです。ソフトはとにかく持たせようと、序盤は40~50%くらいで走りました。それでもあの程度のラップタイムで走り続けられたという意味では、ペースはそんなに悪くなかったかもしれません。タイヤを持たせようと考えなくていいコースだと、僕らは強くない傾向がある。明日のレース2は短距離で、皆最初からプッシュしてくるでしょうから、ちょっと考えないといけないですね」
牧野任祐(レース1・10位)
「1周目の接触事故がすべてでした。クルマへのダメージは、かなりあったと思います。あれからずっとステアリングは曲がっていたし、右フロントから来る振動もひどかった。それでブレーキングでフラットスポットを作ってしまって、いっそう振動がひどくなりました。スタート自体はよかったです。その後の加速でアウト側に行って、スペースも残しましたが、そこにイン側からぶつかって来て、壁にぶつかりました。とにかく振動がひどくて、直線でも前が見えないくらいでした。ミラーも見えないので、後ろにクルマがいるかどうかもわからない。ストレートで、スピンするかと思ったほどです。だから、すぐにピットに入りたいといったんですけど、とにかく走り続けろと。あの事故がなければ、6位以内は確実だったでしょうね。クルマはちゃんと仕上がっているので、明日に向けてしっかり修理できれば、速さは見せられると期待しています」
2018年 F2 第10戦 ロシア レース1 結果
P | No | Driver | Team |
---|---|---|---|
1 | 5 | アレクサンダー・アルボン | DAMS |
2 | 6 | ニコラス・ラティフィ | DAMS |
3 | 4 | ニック・デ・フリース | PERTAMINA PREMA Theodore Racing |
4 | 8 | ジョージ・ラッセル | ART Grand Prix |
5 | 18 | セルジオ・セッテ・カマラ | Carlin |
6 | 21 | アントニ・フォコ | Charouz Racing System |
7 | 17 | アレッシオ・ロランディ | Trident |
8 | 12 | 福住仁嶺 | BWT Arden |
9 | 15 | ロベルト・メルヒ | Campos Vexatec Racing |
10 | 2 | 牧野任祐 | RUSSIAN TIME |
11 | 1 | アルテム・マルケロフ | RUSSIAN TIME |
12 | 20 | ルイス・デレトラズ | Charouz Racing System |
13 | 9 | ドリアン・ボコラッチ | MP Motorsport |
14 | 7 | ジャック・エイトケン | ART Grand Prix |
15 | 16 | アルジュン・マイニ | Trident |
16 | 11 | マキシミリアン・ギュンター | BWT Arden |
10 | ラルフ・ボスチャング | MP Motorsport | |
19 | ランド・ノリス | Carlin | |
14 | ルカ・ギオット | Campos Vexatec Racing | |
3 | ショーン・ゲラエル | PERTAMINA PREMA Theodore Racing |
カテゴリー: F1 / FIA F2