バーニー・エクレストン 「コンコルド協定は不要」
バーニー・エクレストンは、コンコルド協定への合意がなくてもF1は存在していくことができると述べた。
コンコルド協定は、F1チーム、FIA、バーニー・エクレストンが運営するF1グループとの間で結ばれるF1の運営に関する契約。F1チームのレース参戦、レース開催する場所、賞金の分配方法など定められている。
1981年から続いているコンコルド協定だが、2012年末で期限切れとなっており、新たな協定はまだ調印されていない。
バーニー・エクレストンは「コンコルド協定へのサインは必要ない」とコメント。
「私にとってはコンコルド協定があるかないかは重要ではない」
バーニー・エクレストンは、2020年までF1に参戦する財政的な条件面は11チームと個別に合意されており、現在問題となっているのは、コンコルド協定の技術的な面だと付け加えた。
「コンコルド協定は、実際2つのセクションから成り立っている。財政面のセクションについてはすでにチーム側と合意済みだ。それらはすべて完了している。問題は常にに変更されてしまうレギュレーションの方だ。レギュレーションをどのように変えるかが実際の問題だ」
コンコルド協定はF1レギュレーションを有効と認めるものであり、協定が結ばれなければチーム側は技術的変更の見通しが立たなくなる。
2014年からは、エンジンが1.6リッターV6ターボに変更されるが、パワーユニットの価格が現在の年間1,300万ドル(約11億8,000万円)の3倍に増加すると予想されることから、自動車メーカーを後ろ盾に持つチーム以外は、不満を示している。
「何よりもチームに影響を及ぼすのはテクニカルレギュレーションだ。彼らをビジネスから締め出す可能性があるのはテクニカルレギュレーションだ」とバーニー・エクレストンは付け加えた。
メルセデス・ベンツのモータースポーツ責任者に就任したトト・ヴォルフは、コンコルド協定がもたらす重要なメリットが規則の安定性だと認めた。
「全てのチームが相互協定を結ぶことによって商業面の安心感が得られるが、それだけでなく広範囲のコンコルドはスポーツに安定性をもたらす。それはバーニーとFIAが商業面だけでなく、規則の面でもいくつかの点で合意を結んでいたことを意味する」
「それを解決するのはバーニーとFIAだ。バーニーは権利の所有者であり、彼とFIAが解決策を見つけなければならない。我々は助手席に座っているようなものだ」
「大きな隔たりがあるとは思わない。どんな契約でもそうであるように、最大の争点は片付き、今はそれを機能させるための詳細に取り組んでいる状態だ。彼らがスポーツのために最善を尽くしてくれていると確信しているし、それだけが我々の望みだ」
F1グループは、FIAとの契約により2110年までF1を運営する権利を与えられており、コンコルド協定がなくてもF1グループの運営権には影響しない。バーニー・エクレストンはこれを“長期的なコンコルドと同じもの”と表現する。
しかし、コンコルド協定が結ばれない限り、F1株をシンガポール証券取引所に上場させるというプランはストップしたままになる。昨年、F1最大の株主であるCVCは、F1の株を公開する計画を発表し、その価値は100億ドルとも推定された。経済不況のために昨年5月に計画はいったん保留されたが、今後1年間で動きは再び活発化するとみられている。
F1のライバルにあたるインディカーの元代表者アンドリュー・クレイグは「投資家は自分たちがどのような“プロダクト”を買うのか知りたいはずだ。そのため、株式上場にはチームとの新コンコルド協定締結が必要になる」とコメント。
アンドリュー・クレイグは上場したモータースポーツシリーズを運営した唯一の経験者。1998年に当時チャンピオンシップ・オート・レーシング・チームズ(CART)と呼ばれていたインディカーはニューヨーク証券取引所で株式を公開している。
関連:
・新コンコルド協定の詳細が明らかに - 2012年5月27日
・フェラーリとレッドブル、コンコルド協定で特別契約との噂 - 2012年3月20日
・F1:賞金分配の仕組み - 2011年12月9日
カテゴリー: F1 / バーニー・エクレストン
コンコルド協定は、F1チーム、FIA、バーニー・エクレストンが運営するF1グループとの間で結ばれるF1の運営に関する契約。F1チームのレース参戦、レース開催する場所、賞金の分配方法など定められている。
1981年から続いているコンコルド協定だが、2012年末で期限切れとなっており、新たな協定はまだ調印されていない。
バーニー・エクレストンは「コンコルド協定へのサインは必要ない」とコメント。
「私にとってはコンコルド協定があるかないかは重要ではない」
バーニー・エクレストンは、2020年までF1に参戦する財政的な条件面は11チームと個別に合意されており、現在問題となっているのは、コンコルド協定の技術的な面だと付け加えた。
「コンコルド協定は、実際2つのセクションから成り立っている。財政面のセクションについてはすでにチーム側と合意済みだ。それらはすべて完了している。問題は常にに変更されてしまうレギュレーションの方だ。レギュレーションをどのように変えるかが実際の問題だ」
コンコルド協定はF1レギュレーションを有効と認めるものであり、協定が結ばれなければチーム側は技術的変更の見通しが立たなくなる。
2014年からは、エンジンが1.6リッターV6ターボに変更されるが、パワーユニットの価格が現在の年間1,300万ドル(約11億8,000万円)の3倍に増加すると予想されることから、自動車メーカーを後ろ盾に持つチーム以外は、不満を示している。
「何よりもチームに影響を及ぼすのはテクニカルレギュレーションだ。彼らをビジネスから締め出す可能性があるのはテクニカルレギュレーションだ」とバーニー・エクレストンは付け加えた。
メルセデス・ベンツのモータースポーツ責任者に就任したトト・ヴォルフは、コンコルド協定がもたらす重要なメリットが規則の安定性だと認めた。
「全てのチームが相互協定を結ぶことによって商業面の安心感が得られるが、それだけでなく広範囲のコンコルドはスポーツに安定性をもたらす。それはバーニーとFIAが商業面だけでなく、規則の面でもいくつかの点で合意を結んでいたことを意味する」
「それを解決するのはバーニーとFIAだ。バーニーは権利の所有者であり、彼とFIAが解決策を見つけなければならない。我々は助手席に座っているようなものだ」
「大きな隔たりがあるとは思わない。どんな契約でもそうであるように、最大の争点は片付き、今はそれを機能させるための詳細に取り組んでいる状態だ。彼らがスポーツのために最善を尽くしてくれていると確信しているし、それだけが我々の望みだ」
F1グループは、FIAとの契約により2110年までF1を運営する権利を与えられており、コンコルド協定がなくてもF1グループの運営権には影響しない。バーニー・エクレストンはこれを“長期的なコンコルドと同じもの”と表現する。
しかし、コンコルド協定が結ばれない限り、F1株をシンガポール証券取引所に上場させるというプランはストップしたままになる。昨年、F1最大の株主であるCVCは、F1の株を公開する計画を発表し、その価値は100億ドルとも推定された。経済不況のために昨年5月に計画はいったん保留されたが、今後1年間で動きは再び活発化するとみられている。
F1のライバルにあたるインディカーの元代表者アンドリュー・クレイグは「投資家は自分たちがどのような“プロダクト”を買うのか知りたいはずだ。そのため、株式上場にはチームとの新コンコルド協定締結が必要になる」とコメント。
アンドリュー・クレイグは上場したモータースポーツシリーズを運営した唯一の経験者。1998年に当時チャンピオンシップ・オート・レーシング・チームズ(CART)と呼ばれていたインディカーはニューヨーク証券取引所で株式を公開している。
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カテゴリー: F1 / バーニー・エクレストン