F1トスカーナGP 決勝:トップ10 ドライバーコメント
2020年のF1世界選手権 第9戦 F1トスカーナGPの決勝でトップ10入りしたドライバーのコメント。

複数回のセーフティカー導入と2回の赤旗中断となったF1トスカーナGPを制したのはメルセデスのルイス・ハミルトン。今季7勝目、通算90周目を挙げ、ミハエル・シューマッハの保持するF1最多勝利数まであと“1”に迫った。2位にはバルテリ・ボッタスが続き、メルセデスがワンツー・フィニッシュを達成した。

3位にはレッドブル・ホンダのアレクサンダー・アルボンが入り、嬉しいF1初表彰台。記念すべき1000回目のグランプリとなったフェラーリはダブル入賞を果たした。

優勝:ルイス・ハミルトン(メルセデス)
「今日は僕が経験してきた中でも心身ともに最もチャレンジングな日だった。正直、かなり疲れているけど、このようなクレイジーなレースで優勝するのは素晴らしい気分だ。ちょっと放心状態だし、1日に3レースをしたような気分だ。信じられないくらいタフだった。このトラックは驚異的だし、バルテリがハードにプッシュしてきたので、まったく楽なレースではなかった。リスタートのすべてで集中力が求められたし、本当に大変だった。最初のスタートは素晴らしいものではなかったし、バルテリにポジションを奪われてしまったけど、2回目のスタートはうまくいったし、ポジションを取り戻すことができた。それ以降は快適なアドンバンテージを築いていたけど、その後また赤旗が出た。あのようなリスタートでは何が起こるかわからないけど、幸いにも最後のリスタートでその日のベストと言えるスタートができて、ポジションを維持することができた。バルテリはずっとすぐ近くにいたので、1つもミスは冒せなかった。彼はストレートですぐに僕を抜くことができる場所にいた。この結果を可能にするためにハードワークをしてくれた現場とファクトリーのスタッフに心から感謝している。素晴らしいサーキットだし、将来また戻ってきたい」

2位:バルテリ・ボッタス(メルセデス)
「今日は3レースあったような気分だ。本当にタフだった。レース前半はうまくいったが、それはかなり短くもあった。夢のようなスタートを切り、1回目のセーフティカーのリスタートではポジションを守ることができた。2回目のスタートでルイスにポジションを奪われた後にそれを取り戻すのは本当にトリッキーだった。やれることは全てやったし、特にミドルスティントでは本当に懸命にプッシュしたして距離を保つことができた。でも、後ろについているときはマシンをより多くスライドさせる必要があり、それがタイヤを使い果たす。ポジションを失った後は多くの機会はなかったけど、それは仕方ないことだ。もっと良くなるためにはとにかくプッシュし続ける必要がある。それが僕がやっていくことだ」

3位:アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
「ここまで来るのは長い道のりだったけど、とてもうれしい。常に目指してきたことだけど、いろいろなことがあってたどり着けなかったので、今日表彰台に立てたことは特別な思いだ。このチームに来てからずっとサポートしてくれたことへの恩返しになったのもいいことだし、僕の力を示すことができたと思う。タフなレースで、簡単ではなかった。このコースは厳しく、特にセクター2では高速コーナーが続くし、何度もリスタートがあり、多くのことに対応しなければならなかった。グリッドからの発進に苦戦していたので、アグレッシブにオーバーテイクしていかなければならないと思っていたけど、マシンは本当によかったし、ブレーキングもよかったので、それをアドバンテージとして活かした。最後のリスタートではポジションを2つ落としたが、表彰台に立てるチャンスを逃してなるものかと火がつき、3位を目指して激しくプッシュした。今日の結果はとてもうれしい」

4位:ダニエル・リカルド(ルノー)
「今日のレースには本当に満足しているし、再び表彰台にかなり近づくことができた。中断とインシデントによって長い一日だったし、長いレースだったけど、大切なことはドライバーが全員無事だったことだ。レース終盤は3位を獲得できそうだったし、かなり近づいていたので残念だ。それ以上は近づくことはできていないし、プッシュし続けていく。スタートは良かったし、バルテリ(ボッタス)を捕らえていたけど、彼とアレックスはあまりに速くて抑えきれなかった。表彰台に上がれなかったのは悔しいけど、それでも今日の4位は大きな結果だ」

5位:セルジオ・ペレス(レーシング・ポイント)
「レースがいかにクレイジーだったかを考えれば、僕たちは本当にうまくやったと思うし、状況を最大化して、5位を獲得することができた。コンストラクターズとドライバーズ選手権にとて良いポイントだ。大クラッシュを喫したランスが無事だと聞いて安心した。集中力を保って、インシデントと赤旗にも落ち着いていることがレースの鍵だったし、僕たちはなんとかそれをやり遂げた。今日は表彰台も可能だったとは思うけど、表彰台を争うをするためのペースやバランスが十分ではなかった。新しいレースサーキットに来て、すぐに順応するのは大変だったけど、今週末僕たちはトップ5の中でうまく戦えたと思う。それに今日ランスが走らせたアップグレードが週末を通して有望であることもわかったし、今後のレースで試してみるのを楽しみにしている」

6位:ランド・ノリス(マクラーレン)
「今日には満足している。2度の赤旗によってスタートからフィニッシュまで長いレースだったけど、これ以上の結果は求められなかったと思う。僕たちは他の人々のミスを生かすことができたけど、それ以上をことをするペースは実際にはなかった。前でフィニッシュした全員が予選で前にいた人たちだし、はるかに速かったので、僕たちのパフォーマンスには満足ている。マシンはまだ運転するのとても難しいので、自信を持つことに苦労していた。次回に向けてもう少し作業する必要があるけど、僕サイドとしてこれ以上いいレースはできなかったと思う。最後にこの前半戦で懸命に作業してくれたチームに感謝したい。現場のチームやファクトリーのみんなにとって簡単ではなかったけど、彼らのサポートは信じられないほどだった」

7位:ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
「今日は、体力的にもメンタル面でもとても難しいレースだったので、チーム全体でミスをせずに素晴らしい仕事ができたことを誇らしく思う。僕たちにはポイント獲得が重要だし、今日の結果と自分の走りに満足している。チームは、2度の赤旗中断という難しい状況でも、素晴らしい仕事ぶりで、戦略も正しく機能した。僕たちの後方では多くの混乱があったけど、逆に前の方は落ち着いていた。7位というのはとてもいい結果で、ランキングでも前との差を詰めることができた」

8位:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
「素晴らしいスタートを切って、3番手まで順位を上げることができた。残念ながら、そのポジションを守るためのペースは僕たちにはなく、8位でフィニッシュした。できる限り戦ったけど、今日はそれだけでは不十分だった。レースでは多くのことが起こったけど、変わっていないことが1つある。僕たちはパフォーマンスを改善するために懸命に仕事をしていかなければならない。レース自体はかなり楽しかった。スタンディングスタートのたびに嬉しかった。僕たちにとってポジションを争うチャンスだったからね。特にハードタイヤでマシンは運転がかなり困難だった。レース終盤はソフトで少し良くなってきたけど、全体的に現時点では非常に厳しい。僕たちは頑張らなければならないし、モチベーションを保つ必要がある。このような時期にはそれを忘れないことが非常に重要だ。すぐにもっと良い時期が訪れることを期待している」

9位:キミ・ライコネン(アルファロメオ)
「最もスムーズなレースではなかったのは間違いなけど、やっとポイントを獲得することができたし、それについては満足していいと思う。僕のレースのスタートはかなり酷かった。ターン2で何が起こったのかは正確には分からないけど、ヒットされて、大きなダメージを負った。たぶん僕にヒットした人は集団があんなに遅くなるとは思っていなかったんだろうけど、いずれにしろ、クラッシュによってフロアの一部とフロントウイングが奪われた。ダメージによってマシンのハンドリングは本当に酷くなったし、バランスに苦労した。多くのダウンフォースを失ったけど、それでも最終的にそれなりのペースでプッシュすることができた。ピットストップに時間がかかったけど、2回目の赤旗のあかげで戦いに戻ることができた。ピットレーンエントリーのラインを踏んでしまったことでペナルティを科せられたのは助けにならなかったけど、2回目の赤旗の後も良いラップができたし、最終的に1つ順位を失っただけだった。完璧なレースからは程遠い内容だったけど、いろいろな問題にも関わらず、重要な2ポイントを獲得することができた。僕たちは良い進歩を果たしていたし、もっとクリーンな午後ならばさらに上位でフィニッシュできたと思うのでちょっと残念ではあるけど、次のいくつかのイベントにパフォーマンスを維持できることを期待している」

10位:セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
「スタートはベストだったとは言えないけど、そこからターン1まで良い走りができたし、インサイドに留まって、トラブルを避けることができた。その後、ターン2に入ったときにマクラーレンがスピンしているのが見えたけど、接触を避けることができなかった。幸いなことにセーフティカーが配備されて、ウイングを交換してフィールドに合流することができた。他の人々のミスをもう少し生かしたかったけど、少なくともトラブルに巻き込まれなかったのは幸運だった。ポイント圏内でフィニッシュできたことはポジティブけど、もちろん、僕たちは今のポジションに満足することはできない」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー