シャルル・ルクレール F1メキシコGP初日「レッドブルとマクラーレンには劣る」
フェラーリF1のシャルル・ルクレールは、F1メキシコGP初日のフリー走行を終え、チームが依然としてレッドブルとマクラーレンに対して「不利な立場にある」と認めた。FP2ではマックス・フェルスタッペンに0.153秒差の2番手につけたが、依然として優位性を感じていないという。

ルクレールは前戦オースティンで6戦ぶりに表彰台に戻り、好調を維持してメキシコ入り。初日の走行後、「金曜日としてはポジティブな1日だった」としたうえで、次のように語った。

「僕たちはまだレッドブルに対してはとくに燃料の軽い状態で、マクラーレンには燃料の多い状態で劣っている。ここで彼らが強いことは分かっていたので驚きはない」

「それでもいいラップをまとめられたし、クルマの感触も良かった。明日に向けてさらにパフォーマンスを引き出せるよう取り組むだけだ」

フェルスタッペンがロングランペースに「大きな懸念がある」とコメントしたのに対し、ルクレールはレッドブルよりロングランで優勢な可能性を示唆した。

「高燃料時ではレッドブルより少し良かったけど、マクラーレンは別次元だった。かなり速かったね。低燃料で走っていたのかは分からないけど、非常に強力に見えた」

「現時点では彼らとレースで戦うのは現実的ではないが、少しでも近づけるようにセットアップを変えていくつもりだ」

一方、フェラーリの後方につけたルイス・ハミルトン(フェラーリ)は、FP1でアントニオ・フオコにマシンを譲った後、FP2で5番手を記録。走行後、メキシコ特有の高地環境に苦戦したと明かした。

「思っていたよりも意外と接近しているのには驚いた。マシンの感触はあまり良くなかったけどね。標高が高いからみんなハイダウンフォースで走っているのに、まるでモンツァよりもグリップが低いような感じだ。滑りやすくて、なかなかバランスを取るのが難しかった」

「今夜はもっとバランスを整理して、スムーズな動きを取り戻さなければならない。今日のままでは決勝を戦いたくない。ロングランのバランスは壊滅的ではなかったけど、タイヤからもっと引き出す必要がある。クルマにはまだ速さがあるはずだ」

ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ) F1 メキシコグランプリ

フェラーリ勢の初日分析:ルクレールの速さは実力か、それとも軽燃料か
フェラーリはルクレールが2番手、ハミルトンが5番手と上位に並んだが、両者ともに「優勢ではない」と認識している点が特徴的だ。特にルクレールはロングランでマクラーレンの強さを明確に指摘しており、単発の速さ以上に決勝ペースでの課題を意識している。

FP2のデータからも、マクラーレン勢の燃料搭載量を考慮してもペース差は明確で、フェラーリは特に高地での空力効率とトラクションの最適化が課題となっている。ハミルトンのコメントからは、ハイダウンフォース仕様でもグリップ不足に悩まされていることが伺え、リアの安定性とフロントの応答性の両立がカギとなりそうだ。

ルクレールはショートランでは依然として上位を脅かす速さを見せており、予選での上位争いは可能だが、決勝ではマクラーレンとレッドブルとの差をどう詰めるかが焦点となる。

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カテゴリー: F1 / シャルル・ルクレール / スクーデリア・フェラーリ / F1メキシコGP