カルロス・サインツJr. F1イタリアGP会見「ウィリアムズの強みを活かす」
カルロス・サインツ(ウィリアムズ)は、F1イタリアGPの木曜会見に出席し、モンツァでのレースに向けた意気込みを語った。かつてポールポジションを獲得した得意の舞台を前に「大好きなサーキット」と強調し、ウィリアムズでも好成績を狙えると自信を見せた。

さらにサインツは、マシンの得意分野と苦手分野を具体的に説明し、走行特性に合わせてドライビングを適応させていることを明かした。

また前戦ザントフォールトで科されたペナルティについては不当だと改めて主張し、FIAに対して「固定スチュワード制」の導入を求める姿勢を示した。

モンツァでのチャンスについて問われたサインツは「このサーキットは大好きだ。世界最高のサーキットのひとつだと思う。ティフォシがいることでさらに楽しめる」とコメント。

「ここではなぜか結果が良いんだ。大きなブレーキングポイントがあることや、ローダウンフォースのパッケージで少し車が緩く感じられることが、自分に合っているのかもしれない。過去にウィリアムズもここで良い結果を出しているので、今回も良い結果を得られるといい」

続けてウィリアムズの強みについて「我々の車は直線でのブレーキングや直角コーナーが得意だ」とサインツは説明。

「だが進入と立ち上がりが複合する場面では苦手で、長いコーナーではバランスの制約で大きく苦しむ。このサーキットでも良いはずだが、それでもパラボリカやレスモ1ではライバルに対して劣る。ただストレートや短くタイトなコーナーでは良いラップタイムを出せると思う。我々は良いライド性能、優れたブレーキング性能を持っている」

「今年は多くの新しいことを発見していて、過去にはなかった制約に合わせてドライビングスタイルを大きく適応させる必要がある。それを楽しんでいるし、より完成されたドライバーにしてくれていると思う。ある部分では乗っていて楽しくない車かもしれないが、他の部分では非常に優れた特性を持っていて、それを最大限に活かす必要がある」

カルロス・サインツJr. F1 ウィリアムズ・レーシング イタリアグランプリ

一方、前戦ザントフォールトでリアム・ローソンと接触し、10秒加算のペナルティを受けた件については「レース後にスチュワードと15分間話す機会を持った。すべての証拠を正しく見たとき、判断が最良ではなかったと理解したように感じた。今は十分な証拠を集めてペナルティを覆せるかを確認している。あれは非常に不当なペナルティで、誤った判断だったと今でも確信している」とサインツは強調した。

さらにFIAとの関係性についても言及し「固定されたスチュワードが必要だと思う。規則はすでに複雑だから、毎回同じ人が判断するのが望ましい。GPDAを代表してではなく、僕個人の意見だが、それが正しい方向だと思う。ザントフォールトでは急いで決定した結果、十分な分析がされなかった。ルールを文字通りに適用すればペナルティを科す理由は理解できるが、オンボード映像を詳しく見れば僕が罰せられるべきではなかったと明らかだ」と不満を表した。

「逆にルイスの件では判断が遅すぎて、彼はモンツァで罰を受ける羽目になっている。違反を犯したのは前戦で、その場で処理できたはずだ。これはプロセスの難しさを示している。改善の余地は常にあり、ドライバー、FIA、GPDAが協力してより良い解決策を探る必要がある」と締めくくった。

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カテゴリー: F1 / カルロス・サインツJr. / ウィリアムズ・レーシング / F1イタリアGP