F1カナダGP DRSゾーン
FIAは、今後レース状況によってDRSを2度使用できるようにすることを発表。来月のF1カナダGPから導入される。

FIAのチャリー・ホワイティングは、F1カナダGPでメインストレートとバックストレートの2箇所でDRSを使えることを明らかにした。

ドライバーはバックストレートでDRSを起動し、ターン11とターン12で接近したあと、ターン1に向けて再びDRSを起動させることができることになる。

F1カナダGPに続き、バレンシアで開催されるF1ヨーロッパGPでもDRSゾーンを2箇所に設置。ターン10とターン12の間、ターン14とターン17の間にDRSゾーンが設置される。

「DRSゾーンは最終ストレートとピットストレートになる」とチャーリー・ホワイティングは、F1カナダGPのDRSゾーンについて説明。

「検知ゾーンは1つになる。最初の検知ゾーンはターン10のあとで、彼らはメインストレートでさらに起動させることができる」

今シーズンこれまでFIAは、DRSゾーンを1箇所にだけ設置していたが、トルコGP前に技術的に複数のセクターに割り当てられるようになったと説明。

しかし、F1トルコGPでは、新しいソフトウエアを使うにはあまりに不慣れだったため見送ったという。

「トルコで初めてソフトウエアが利用できるようになった」

「(そこで使うには)あまりに新しかったし、バグがないことを確認したかった」

「ストレートが連続していなければならないので、適切な場所はなかった。ドライバーのポジションに多くの変化が見込まれるので、さらに複雑になっている。なので、最初の現実的な機会はモントリオールだと感じた。バレンシアでは、ターン10とターン12の間、ターン14とターン17の間に設置される」

F1トルコGPでは、オーバーテイクがあまりに簡単だったとの批判もあったが、チャーリー・ホワイティングはDRSゾーンは正しかったと主張。オーバーテイクできたのは、後続マシンがリアウイングを開く前に十分なスピードアドバンテージがあったからだと述べた。

「トルコは適切な長さだったと思う」とチャリー・ホワイティングはコメント。

「ニコ(ロズベルグ)は、序盤の周回で2度オーバーテイクされた。簡単そうに見えたと思うが、実際リプレイを見てみると、大きなスピードアドバンテージがあったことを確認することができる」

「間違っていたとは思わないし、正しいかったと思う。実際、ドライバーがターン12でオーバーテイクできないことが何度もあった。だが、スピードデルタを調べれば、なぜそこでオーバーテイクが簡単にできたか説明できる」

またチャーリー・ホワイティングは、F1モナコGPの予選とレースでDRSを使うという計画に変更はないことを明らかにした。

チャーリー・ホワイティングによると、トルコで議論した際に大多数のドライバーがモナコでDRSを使用することは危険だと考えたが、満場一致での使用禁止には至らなかったと語る。

「何度かそれについてドライバーと話をした。彼らの大多数がモナコでは使いたがらなかったのは確かだ」

「だが、それが安全ではないという理論を支える証拠はない」

「もちろん事故が起こるのを待っているわけではない。単純にそれが危険だという理論を支える証拠がないのだ」

「DRSはオーバーテイクを助けるために導入されているので、最もオーバーテイクが必要な場所で許されないのは少々おかしなことだ。我々が見る限り、モナコでそれを使わない理由はない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / F1カナダGP / F1ヨーロッパGP