キャデラックF1、2026年パワーユニット巡る噂の中でフェラーリを全面信頼

アメリカンチームのF1参戦初年度を支えるフェラーリ製パワーユニットについて、ロードンは強い信頼を表明し、マラネロとの関係が技術面・精神面の両方において揺るぎないものであることを強調した。
2026年シーズンは、F1にとって「白紙からの再出発」とも言える改革の年となる。これまで採用されてきた複雑なMGU-H(熱回生システム)は廃止され、よりシンプルでありながら強力なハイブリッドシステムへと移行する。
新パワーユニットでは、内燃機関(ICE)と電動パワーの比率がほぼ50:50となり、MGU-K(運動エネルギー回生システム)は従来のほぼ3倍に相当するエネルギーを放出することが求められている。
“抜け穴”論争を一蹴
しかし、2026年に向けた準備の道のりは、すでに政治的な緊張を帯びている。メルセデスやレッドブルといった既存の強豪が、圧縮比16:1という厳格な上限について「抜け穴」を見つけたのではないか、という噂がパドック内で広がっている。
高温時の部品膨張を利用することで、静的なFIA検査では合法とされながら、走行中に性能的なアドバンテージを得ている可能性がある、という見方だ。
Sky Sports Newsから、こうした解釈によってキャデラックが不利になることを懸念しているかと問われたロードンは、技術パートナーを強く擁護した。
「私が非常に自信を持ち、満足しているのは、我々が完全に合法なエンジンを持っているという点だ」とロードンは語った。
「これらのエンジンでは、圧縮比16:1を超える状態で燃焼が行われることは許されていない。詳細には踏み込まないが、フェラーリはこの点について完全にレギュレーションを順守している。我々はそれを理解しているし、それが大きな安心材料になっている」
ロードンの発言からは、他陣営がグレーゾーンを突こうとする中で、キャデラックとフェラーリは「白か黒か」という明確な解釈を優先している姿勢がうかがえる。
「パフォーマンスの面では、我々はPUパートナーを最大限に支え、共に取り組んでいる。この関係には非常に満足している。他チームのPUや、彼らがレギュレーションをどう解釈しているかについては語れないが、私にとっては極めて明確で、黒字で書かれている内容だ」と続けた。

伝統に裏打ちされたパートナーシップ
キャデラックが参戦初期にフェラーリと組む選択は、2028年に予定されているゼネラルモーターズ独自パワーユニット導入までの“つなぎ”にとどまらない意味を持つ。
ロードンにとってフェラーリは、マノーやマルシャ時代に共に仕事をしてきた、深い経験を持つメーカーでもある。
「私はこれまで何度もフェラーリと仕事をしてきた」とロードンは説明した。
「彼らは素晴らしいパートナーだし、F1において象徴的な名前でもある。あのチームにいる人々は皆、本物のレーサーだ。我々は彼らをキャデラックF1チームに迎え入れることを歓迎している」
この協力関係は、単にシャシー後部に搭載されるハードウェアにとどまらない。フェラーリの人材がチームに加わり、アメリカ勢であるキャデラックの学習曲線を加速させる、深いレベルでの統合が含まれている。
「彼らはパワーユニットを供給するだけではない。チームに加わる人材という形で、技術的なサポートも提供してくれている。彼らを迎えられるのは本当に心強い」とロードンは締めくくった。
2026年に向けた技術競争が激化する中で、ロードンのメッセージは明確だ。グリッドの他陣営がグレーゾーンを探る中、キャデラックは跳ね馬の誠実さとレーシングスピリットに賭けている。
カテゴリー: F1 / キャデラックF1チーム
