2025年F1 イギリスGP予選 ピレリ総括「1ストップと2ストップの差は僅か」

この2人だけが1分25秒を切るタイムを記録しており、ピアストリは1分24秒995で2番手。
3番手はランド・ノリス(1分25秒010)、4番手はジョージ・ラッセル(1分25秒029)と、2列目はイギリス勢が並ぶ。3列目はルイス・ハミルトン(1分25秒095)とシャルル・ルクレール(1分25秒121)によるフェラーリ勢が占めた。
フェルスタッペンにとっては通算44回目のポールポジションで、これはセバスチャン・ベッテルと並び、レッドブル史上最多。チームとしては通算107回目、シルバーストンでは通算6回目、フェルスタッペン自身にとっては2021年、2023年に続く3度目のポールとなった。
予選終了後には、サッカー界の“スペシャル・ワン”ことジョゼ・モウリーニョがフェルスタッペンにピレリ・ポールポジション賞を授与。ポルト、チェルシー、インテル(トリプレッタ達成)、レアル・マドリード、マンチェスター・ユナイテッド、ローマと渡り歩き、すべてのUEFA主要大会を制覇した名将は、現在フェネルバフチェを率いている。

土曜の走行状況
土曜午前のFP3では、すべてのチームが予選への最終調整を行った。レッドブル勢はハードタイヤ(C2)を1セット使用し、アストンマーティン、ウィリアムズ、ハースとともに、決勝用のハードタイヤを1セットしか残さない戦略を選択。アストンマーティンの2台は2セット目のハードでスクラビング走行も実施した。
フェルナンド・アロンソとランス・ストロールに加え、エステバン・オコン、オリバー・ベアマン(ハース)、アレクサンダー・アルボン、カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)もミディアムタイヤを2セット使用。その他のドライバーはソフトタイヤで走行した。
ピレリのマリオ・イゾラの見解
ピレリのモータースポーツディレクター、マリオ・イゾラは以下のように述べた。
「シルバーストンでは毎年、素晴らしいショーが展開されるが、今年も例外ではなかった。予選の結果は最後の瞬間まで決まらず、フェルスタッペンが見事なラップで強力なライバルたちを打ち破った。明日の決勝も非常に接戦になるだろう。少なくとも6人が勝利と表彰台を狙える位置にいる」
「戦略も一概には決めづらい。1ストップと2ストップの差は2~3秒程度しかなく、各車の性能とタイヤの劣化具合が大きな要素になる。最速戦略はミディアム→ハードで、ピットストップは19~25周目。2ストップならC2とC3の組み合わせで、1回目のピットは12~18周目、2回目は32~38周目に行うのが理想だ」
「このコースは高速コーナーが多く、横方向の荷重が大きいため、摩耗だけでなくグレイニングも懸念される。明日の気温も今日と同程度(FPに比べて10度ほど低い)になる見通しだ」
「すべてのコンパウンドがレースで使用可能だが、ミディアムとハードは安定した性能を発揮する。一方で、ソフトタイヤはスタート直後や終盤において、ポジションを上げたい場面で有効となる可能性がある。特にアストンマーティン、ウィリアムズ、ハース、レーシングブルズの4チームは、ハードとミディアムを1セットずつしか持っておらず、1ストップを狙っていると見られる。ただし、デグラデーションが予想より大きかったり、セーフティカーが出た場合には、ソフトを使う判断もあるだろう」
「C4(ソフト)はこのタイプのコースにおいて、一発目でそのポテンシャルを発揮できる。冷却ラップを挟んでもまずまずのタイムは出るが、新品と使用済みでは大きな差がある」

カテゴリー: F1 / F1イギリスGP / ピレリ