F1バルセロナ・カタルーニャGP勝者と敗者 ハミルトン優勝の裏で明暗

ここでは、バルセロナ・カタルーニャGPで際立った活躍を見せた「勝者」と、期待を下回る結果に終わった「敗者」を振り返る。
勝者:ルイス・ハミルトン
ルイス・ハミルトンはフェラーリ加入後最高の週末を過ごした。
予選では移籍後初のフロントローを獲得。決勝ではソフトタイヤでスタートし、3ストップ戦略を採用した。ジョージ・ラッセルからスタート直後に首位を奪うことはできなかったが、レース中盤以降のペースは圧倒的だった。
バーチャルセーフティカーのタイミングも味方したが、それ以前から優勝争いを主導しており、最終的には約20秒の大差を築いてチェッカーを受けた。
これは自身106勝目であり、41歳158日での優勝は1970年のジャック・ブラバム以来となる最年長勝利記録。また、フェラーリでの初勝利は、ミハエル・シューマッハがフェラーリ初優勝を飾ってから30年後という節目でもあった。
敗者:キミ・アントネッリ
いずれ止まると見られていた連勝街道が、ついにバルセロナで終わりを迎えた。
週末を通じてチームメイトのラッセルにやや後れを取っていたアントネッリだったが、決勝では本来の速さを取り戻し、ラッセルをオーバーテイクして2位に浮上した。
しかし、その直後にマシンがストップ。今季初リタイアを喫し、連勝記録もストップした。
ランキング首位は維持しているものの、追撃するライバルたちとの差は確実に縮まっている。
勝者:ジョージ・ラッセル
ラッセルにとっては久々の復活を印象づけるレースとなった。
予選では見事なポールポジションを獲得し、決勝でも終始上位争いを展開。ハミルトンとアントネッリに先行を許したものの、アントネッリのリタイアによって2位を手にした。
これは中国GP以来の表彰台であり、マイアミGP以来の決勝ポイント獲得でもある。
ランキングではアントネッリとの差を50ポイントまで縮め、タイトル争いに踏みとどまった。
敗者:シャルル・ルクレール
シャルル・ルクレールにとっては苦しい週末となった。
予選ではクラッシュを喫し10番手スタート。決勝では好スタートを決めて順位を上げたものの、終盤に油圧系トラブルが発生し2戦連続リタイアとなった。
日本GP以来表彰台から遠ざかっており、ランキングではチームメイトのハミルトンに40ポイント差をつけられている。
フェラーリ加入2年目のハミルトンが勢いを増すなか、ルクレールにとっては踏ん張りどころとなりそうだ。
勝者:ランド・ノリス
モナコGPで苦戦したマクラーレンだが、バルセロナでは巻き返しに成功した。
その中心となったのがランド・ノリスだ。予選では4番手を獲得し、チームメイトのオスカー・ピアストリを上回った。
決勝でも安定したペースを維持し、アントネッリのリタイアによって3位表彰台を獲得。2戦連続リタイアからの見事な復活となった。
ランキングでもルクレールとの差をわずか2ポイントまで縮めている。

敗者:ニコ・ヒュルケンベルグ
ニコ・ヒュルケンベルグは今季最高クラスのパフォーマンスを見せながら、不運によって結果を失った。
予選では9番手を獲得し、決勝でもポイント圏内を走行。しかし、リアタイヤが巻き上げた小石が緊急消火システムのスイッチを作動させるという異例のトラブルに見舞われた。
これによってマシンは即座に停止し、リタイアを余儀なくされた。
今季初ポイント獲得の絶好機だっただけに、アウディにとっても痛恨の結果となった。
勝者:アルピーヌ
アルピーヌは浮き沈みの激しい週末を好結果で締めくくった。
モナコGPの再審請求成功によってピエール・ガスリーの表彰台が正式に確定した直後だったが、バルセロナではフリー走行で苦戦。しかし予選以降に巻き返し、ガスリーとフランコ・コラピントの両者がポイント圏内でフィニッシュした。
コラピントはレース後のペナルティで10位へ降格したものの、アルピーヌはダブル入賞を達成。コンストラクターズランキング5位を維持した。
敗者:アストンマーティン
アストンマーティンにとっては厳しい現実を突きつけられる週末となった。
ランス・ストロールは序盤にリタイアし、フェルナンド・アロンソもレース中盤にマシントラブルでストップ。地元スペインでの完走すら果たせなかった。
今季3度目のダブルリタイアとなり、ホンダとの新体制が抱える課題も改めて浮き彫りとなった。
チームは夏前の大型アップデートに期待を寄せているが、それまで苦しい戦いが続きそうだ。
勝者:レーシングブルズ
レーシングブルズの勢いは今回も衰えなかった。
リアム・ローソンは9位でフィニッシュし、フランコ・コラピントの降格によって8位へ繰り上がった。これで直近6戦で5度目の入賞となる。
アービッド・リンドブラッドも9位に繰り上がり、2戦連続入賞を達成。今季3度目のトップ10入りを果たした。
チームは2戦連続のダブル入賞を記録し、中団勢の中で存在感を高め続けている。
敗者:ウィリアムズ
ウィリアムズにとってバルセロナはマシンの弱点が露呈する週末となった。
カルロス・サインツJr.は地元スペインで奮闘したものの12位が精一杯。優勝したハミルトンからは2周遅れだった。
アレクサンダー・アルボンもマシントラブルに苦しみ、レース終盤は事実上のテスト走行となった。
これまで安定してポイントを獲得してきたウィリアムズだが、高速コーナー主体のバルセロナでは競争力不足が明確となった。今後のアップデートの効果が注目される。
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