フェラーリF1にハミルトン優先論 元エンジニア「極端な決断が必要」
2026年F1イギリスGPでシャルル・ルクレールが今季2勝目を挙げ、ルイス・ハミルトンも3位表彰台を獲得したことで、フェラーリのタイトル争いへの期待が高まっている。

一方で、元フェラーリのレースエンジニアであるロブ・スメドレーは、ドライバーズタイトル獲得を本気で狙うのであれば、フェラーリはハミルトンを優先する「極端な決断」を下すべきだと主張した。

イギリスGPで縮まったタイトル争い
シルバーストンではルクレールが優勝し、ジョージ・ラッセルが2位、ハミルトンが3位に続いた。一方、ランキング首位のアンドレア・キミ・アントネッリは5秒ペナルティの影響もあってノーポイントに終わり、選手権争いは再び接戦となっている。

現在のランキングではアントネッリが首位を維持し、ラッセルが25ポイント差、ハミルトンが32ポイント差で続く。ルクレールは首位から71ポイント差となっている。

メルセデスではラッセルとアントネッリの自由なレースが続くとみられるなか、フェラーリは異なる戦略を採るべきではないかとの議論が浮上している。

「唯一の戦略」はハミルトン優先
2004年から2013年までフェラーリで活躍した元レースエンジニアのロブ・スメドレーは、『High Performance Racing』ポッドキャストで、フェラーリがドライバーズタイトルを狙うにはハミルトンを全面的に支援するしかないとの見解を示した。

スメドレーは、イギリスGP終盤にルクレールとハミルトンが1位と2位を走行していた場面で、順位を入れ替えるべきだったかと問われると、次のように答えた。

「自分の論理には反するが、フェラーリが今年のワールドチャンピオンを獲得する唯一の可能性は、それほど極端な決断をすることだと思う」

「マシン性能だけでメルセデスに勝とうとし、さらにルイスとシャルルを自由に戦わせ続ければ、ドライバーズタイトルを獲得できる確率は大きく下がる」

「私の考え方には反するが、オトマー(・サフナウアー)が言ったように、この先は変数が多すぎる。だから普通ならそんなことはしない。しかし、ルイスがワールドチャンピオンになるためには、それが唯一の戦略だと思う」

シューマッハならチームオーダーを求めた?
さらにスメドレーは、「もしミハエル・シューマッハがハミルトンの立場だったら、チームオーダーを要求したと思うか」と質問されると、即座にこう答えた。

「もちろんだ。答えは一言、『イエス』だ」

フェラーリ時代のシューマッハは、タイトル争いでチーム全体の支援を受ける体制を築いており、スメドレーはハミルトンも同様のサポートを受けるべきとの考えを示した形だ。

フェラーリが決断を迫られる時期は来るのか
現時点では、フェラーリがルクレールを犠牲にしてまでハミルトンを全面支援する可能性は高くない。シーズンはまだ前半戦であり、両ドライバーともタイトル獲得の可能性を残しているためだ。

しかし、ハミルトンが現在の好調を維持し、メルセデスに信頼性トラブルが再び発生するような展開になれば、フェラーリはチームオーダーを含めた戦略的な判断を迫られる可能性がある。

次戦はベルギーGP。スパ・フランコルシャンでの結果は、フェラーリが「両ドライバー平等」の方針を維持するのか、それともタイトル獲得を最優先に戦略を切り替えるのかを占う重要な一戦となりそうだ。

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カテゴリー: F1 / スクーデリア・フェラーリ / ルイス・ハミルトン / シャルル・ルクレール