リンドブラッド F1イギリスGP無線激怒の真相 標的はローソンではなかった

レース中継では放送されなかった無線が公開されたことで、ローソンによるオーバーテイクに対する怒りではないかとの見方も広がった。しかし実際には、1周目に発生したバッテリーのデプロイメント(エネルギー展開)の不具合が原因だったという。
リンドブラッドの怒りはローソンではなくデプロイメント不具合
レーシングブルズはシルバーストンでも好調を維持し、リアム・ローソンが6位、アービッド・リンドブラッドが7位でフィニッシュ。チームとして4戦連続で2台が1ポジション差という安定した結果を残した。
ただし、その舞台裏では1周目に小さなトラブルが発生していた。
リンドブラッドはスタート直後、ビレッジでマックス・フェルスタッペンと6番手争いを展開した際にコース外へ押し出され気味となり、その後ウェリントン・ストレートでローソンの攻撃を受けることになった。
ブルックランズではステアリングを修正しながらアウト側を走行したもののコース外へ膨らみ、ローソンに加えてオスカー・ピアストリにも先行を許した。
その直後、リンドブラッドは無線で「くそったれ。本当に勘弁してくれ」と不満を口にした。
これに対しレースエンジニアのピエール・ハムランは「取り返そう。本来のポジションを取り戻そう。集中だ」と応じていた。
このやり取りが公開されたことで、ローソンのオーバーテイクへの怒りと受け止められていた。
レース後にチームが謝罪「1周目はこちらの責任」
チェッカーフラッグ後も、この出来事はリンドブラッドの頭から離れていなかった。
無線では次のようなやり取りが交わされた。
リンドブラッド:「みんなおめでとう。また素晴らしい結果だった」
ハムラン:「1周目については申し訳ない。こちらの責任だ」
リンドブラッド:「正直に言うと、あれは本当に悔しい」
ハムラン:「私も同じ気持ちだ」
リンドブラッド:「あなたに怒っているわけじゃない。ただ本当にフラストレーションがたまる。でもチームとしてはいい仕事だった。これからも改善していこう」
ハムラン:「チームとしては良い一日だった。でも十分ではない。必要な武器をすべて与えられるよう改善する。本当に申し訳ない」
この無線だけを見ると、ローソンに先行されたことへの不満とも受け取れた。
しかし実際には、チーム側も認めたデプロイメントのトラブルについて話していたことが後に判明した。

リンドブラッド「問題がなければローソンの前を維持できた」
レース後、リンドブラッドは取材に対し、無線の真意を説明した。
「チームにとっては本当に良い一日だった」
「ただ僕たちのガレージ側としては完全には満足していない。1周目にまたデプロイメントの問題が起きたからだ」
「あれがなければリアムの前にいられたと思う。それでもチームとしては本当に良い結果だった」
一方のローソンも自身のレースを振り返った。
「本当に良いレースだった。最初から最後まで順調だった」
「1周目も良かったし、スティント後半のペースがとても強かった。タイヤマネジメントもうまくできた」
「ここ数戦ずっとその点は良くなっていて、とても励みになっている」
誤解を招いた無線の真相
前戦オーストリアGPではチームオーダーを巡る騒動もあったことから、今回の無線もローソンへの不満と受け止められていた。
しかしレース後の本人の説明とチームとの無線内容を合わせると、リンドブラッドが問題視していたのはチームメイトではなく、1周目に発生したデプロイメントの不具合だったことが分かる。レーシングブルズはダブル入賞という成果を手にした一方で、スタート時のシステム運用には改善すべき課題を残した。
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