F1アゼルバイジャンGP 予選Q2:ハミルトン敗退 角田裕毅10番手通過

セッションは開始直後から波乱含み。ハースのベアマンがターン2の立ち上がりでわずかにウォールへ接触し、右後輪を破損して赤旗が提示された。「愚かだった」と無線で悔やんだ通り、マシンは修復できずQ2で脱落。残り時間が11分以上残る中での赤旗は、他チームの戦略にも大きく影響した。
再開後、フェラーリは分かれた戦略を選択。シャルル・ルクレールはミディアム、カルロス・サインツは同じくミディアムでの走行を開始したが、ルクレールはターンでオーバーシュートしてランオフに逃れるミスを犯し、その直後に続いていたハミルトンのアタックも黄旗により阻まれた。わずか十数秒の出来事が、両者の予選を大きく狂わせた。
タイムが出揃うと、ランド・ノリスが1分41秒396でトップ、ジョージ・ラッセルがわずか0.059秒差で続き、マクラーレンとメルセデスが好調をアピール。オスカー・ピアストリも僅差でチームメイトの背後につけ、キミ・アントネッリも安定した走りで上位に食い込んだ。
一方で、アロンソとハミルトンはともにソフトタイヤで挑んだものの、最後のアタックは不発。特にハミルトンは残り時間を読み誤り、チェッカーフラッグ前に再アタックに入れず12番手で終了した。アロンソも最終盤にタイムを伸ばせず、0.1秒にも満たない僅差でQ3進出を逃した。
その裏で、角田裕毅(レッドブル)はプレッシャーのかかる終盤にしっかりタイムを改善し、10番手に滑り込みQ3進出を確保。黄旗や赤旗で流れが途切れる難しいセッションでも冷静に対応し、勝負どころで踏ん張りを見せた。
Q2を終えて、ノリスとピアストリによるマクラーレン勢の速さが際立つ一方で、ベテラン勢が軒並み脱落するという予想外の展開に。決勝を見据える上でも、この波乱がレース戦略やグリッドポジションに大きな影響を与えることは間違いない。
■ F1 アゼルバイジャンGP 予選Q2 結果・ラップタイム
1.マックス・フェルスタッペン(レッドブル) - 1分41秒2552.ランド・ノリス(マクラーレン) - 1分41秒396
3.オスカー・ピアストリ(マクラーレン) - 1分41秒414
4.ジョージ・ラッセル(メルセデス) - 1分41秒455
5.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) - 1分41秒464
6.シャルル・ルクレール(フェラーリ) - 1分41秒519
7.リアム・ローソン(レーシングブルズ) - 1分41秒537
8.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ) - 1分41秒647
9.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ) - 1分41秒675
10.角田裕毅(レッドブル) - 1分41秒788
11.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン) - 1分41秒857
12.ルイス・ハミルトン(フェラーリ) - 1分42秒183
13.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー) - 1分42秒277
14.ランス・ストロール(アストンマーティン) - 1分43秒061
15.オリバー・ベアマン(ハース) - No Time
16.フランコ・コラピント(アルピーヌ)
17.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
18.エステバン・オコン(ハース)
19.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
20.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
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