レッドブルF1育成の岩佐歩夢、2位表彰台「ファステスト狙いに切り替えた」
レッドブルF1の育成ドライバーである岩佐歩夢は、FIA F2選手権第10戦のスプリントレースで2位表彰台を獲得した。

FIA F2選手権第10戦がハンガリー・ハンガロリンクで開幕。7月21日(金)に予選が行われ、ホンダ・フォーミュラドリーム・プロジェクト(HFDP)のドライバーとして参戦する岩佐歩夢は、例年より低い路面温度の影響もあり6番手にとどまった。

しかし、フリープラクティスではトップタイムをマークしてマシンの好調さを確認し、気温が上がることが予想されるレースに向けては期待と自信を見せていた。リバースグリッドとなるスプリントレースでは、岩佐は3列目5番手からのスタートとなる。

22日(土)、予報通り好天となり、スプリントレースが始まる午後2時15分、気温26℃、路面温度48℃のコンディションでフォーメーションラップがスタートした。好スタートを決めた岩佐歩夢は、第1コーナーに向けてイン側に切れ込む好判断でポジションを上げ、第1コーナーを3番手で通過。続く第2~3コーナーで前車をオーバーテイクし2番手にジャンプアップした。

1周目を2番手で終えた岩佐歩夢は、トップとの差を保ちながら周回を重ねる。

トップから1秒余りの差で2番手を走行する岩佐歩夢に後続が迫りますが、タイヤをマネジメントしながら岩佐はペースとポジションを守る。レースが残り10周となった終盤、岩佐はペースを上げトップを追う。岩佐が自己ベストラップで追いかけると、トップもペースを上げ、その差はなかなか詰まらない状況が続いた。岩佐の後方では激しいポジション争いが繰り広げられ、その結果、岩佐とのギャップは大きく開いていった。

最終盤、トップに届かないと判断した岩佐は、ペースをコントロールして、ファステストラップを狙う戦略に切り替える。26周目にプッシュするがコンマ2秒届かず、最終ラップに再度プッシュしてファステストラップをマークし、レースは2番手でフィニッシュした。

この結果、岩佐歩夢は2位8ポイントにファステストラップの1ポイントを加算し、ランキング上位者との差を縮めた。

岩佐歩夢 ホンダF15番手スタートからジャンプアップした岩佐歩夢は、最終ラップにファステストをマークして2位表彰台を獲得

「2位とファステストを獲れた結果には満足していますし、チームにとってもポジティブな結果でした」と岩佐歩夢はコメント。

「スタートは完ぺきというわけではなかったですが、周りがあまりよくなかったようで、空いているところを狙って行った結果、ポジションを上げることができました。第2コーナーのアプローチで、2番手のマシンがトップの真後ろについていたので、アウト側から攻めて抜くことができた」

「それからは、(ダーティエアを受けないために)前との間にスペースを空けて、タイヤマネジメントに集中しました。しかし、トップもコントロールしてペースを落とし始めたので、うまくスペースを作ることができず、その分レース終盤にタイヤの差が出たのかと思います」

「(レース後半に)プッシュするタイミングは、エンジニアの指示に従うことにしていました。残り10周くらいでプッシュしていいと言われたのですが、トップもうまくマネジメントしていて、なかなか追いつくことはできませんでした。なので、終盤ファステスト狙いに切り替えて、タイヤを冷やしてファステストを獲りにいきました」

「優勝はできませんでしたが、マシンの状態はとてもよかったですし、タイヤマネジメントも昨年よりうまくいったので、フィーチャーレースに向けてもポジティブです。ここはコース上ではなかなか抜けないので、スタートとストラテジーが大事になると思っています」

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カテゴリー: F1 / 岩佐歩夢 / FIA F2