F1オーストリアGP直前に「深刻な」天候警報 レッドブルリンク周辺で嵐の予報

当初の予報では、F1シーズン第11戦は乾燥したコンディションで行われるとされていたが、木曜日のスピールベルクでのメディアデーの最中に緊急警報が発令された。
この警報では、レッドブルリンクが位置するシュタイアーマルク州、さらにその周辺地域(グラーツなど)にかけて、最大風速100km/hの暴風の恐れがあると指摘された。
偶然にもこの警報が発せられたのは、レーシングブルズのホスピタリティ内でリアム・ローソンが週末に向けたインタビューを行っていた木曜午後のタイミングだった。
「シュタイアーマルク州全域において午後2時から午前0時の間、深刻な天候が予想されます」と14時から深夜0時までを対象としたこの警報はドイツ語と英語の両方で書かれていた。
「暴風、局所的な洪水、倒木、ひょう、落雷のリスクがあります。風速はシュタイアーマルク州北東部およびグラーツ周辺で最大100km/hに達する可能性があります」
「公園や森林地帯、河川敷の利用は避け、テントや日よけなど緩く固定されているものはしっかりと固定してください。天候の変化に注意し、突発的な気象変化に備えてください」
午後遅くにはサーキットを雹(ひょう)を伴う嵐が直撃し、ピットレーンやパドックをずぶ濡れにした。これを受けて、各チームは安全上の理由からガレージのシャッターを閉じることが許可された。
FIA(国際自動車連盟)はすぐに対応を発表。「予想される深刻な気象条件により、すべてのチームはガレージのシャッターを閉めることが許可される」と通達した。F1では通常、週末を通じてガレージは常時開放が義務付けられているが、今回は例外措置が認められた形だ(ただし車両のフロアを交換する場合は通常もシャッター閉鎖が許される)。
金曜日にはさらに雨が予想されており、第2回フリー走行(FP2)に影響を及ぼす可能性がある。ただし、週末の本格的なセッションが始まる頃には天候は回復すると見られている。
レッドブルリンクはオーストリア・アルプスの中に位置しており、急激かつ劇的な天候の変化が起こりやすい特性を持っている。オーストリアGPは毎年、多くのファンがレッドブルリンク周辺でキャンプをしながら観戦を楽しむイベントでもある。突然の悪天候により、安全対策の徹底が求められる週末となりそうだ。

カテゴリー: F1 / F1オーストリアGP