アントネッリがメルセデスF1のチームオーダー示唆「状況次第で戦い方を変える」

前戦バルセロナ・カタルーニャGPでアントネッリは、残り3周で電気系トラブルによりリタイア。
当時2位を走行していたが、この結果により5連勝が止まり、フェラーリのルイス・ハミルトンが今季初優勝を挙げてランキング2位へ浮上した。
さらにこのレースでは、アントネッリとラッセルが激しく争ったことでタイムを失い、その間にハミルトンがバーチャル・セーフティカー(VSC)中のピットストップを活用して逆転勝利を収めた。
レース後、チーム代表のトト・ヴォルフは「ドライバー同士を自由に戦わせたことで勝利を逃した可能性がある」と認め、オーストリアGPを前にドライバーと話し合いを行ったことを明かしていた。
ライバル次第で戦い方を変更
アントネッリは、今後も基本的には自由にレースをする方針を維持しながらも、ライバルとの戦況によっては対応を変える考えを示した。
「どういうレースをするかは、本当に状況次第だと思う」
「もし他チームからプレッシャーを受けている状況なら、違った戦い方をすることになる。でも僕とジョージだけの争いなら、これまで通り自由にレースができる」
さらに、タイトル争いが激化する中ではチーム内だけを見て戦う段階ではなくなってきたと説明した。
「もちろん、これからはもっと賢くレースをすることが重要になる。ジョージと僕だけの問題ではなく、他のライバルたちも迫ってきているからだ」
「今週末はトップ4チームが本当に接近すると思う。フェラーリはよりパワフルな新しいエンジンを投入するし、レッドブルは大規模アップグレードを持ち込む。それにマクラーレンもマイアミ以降ずっと速さを見せている」
「だから僕自身のレースの進め方も少し変わるかもしれない。それも状況次第だ」
「もし他のドライバーがすぐ近くにいて、ライバルが接戦なら、ジョージと2人だけで争っている時とは違う戦い方になると思う」
ヴォルフもスペインGPを反省
スペインGP後、ヴォルフはチーム内バトルが結果的に勝利を逃す要因になった可能性を認めていた。
「今日はチーム内ではフェアにレースをさせようとした。しかし、それが勝利を失う原因になったのかもしれない」
「レース優勝を他チームと争っている状況では、どう対応すべきかをドライバーたちと話し合う必要がある」
メルセデスは開幕から圧倒的な強さを見せてきた一方、近年はライバル勢との差が急速に縮まりつつある。
タイトル争いは「簡単ではない」
アントネッリは、ハミルトンの復調やラッセルの速さ、さらにメルセデスの信頼性問題も含め、今後のタイトル争いは厳しいものになると認めた。
ハミルトン、ラッセル、そしてマシンの信頼性のどれが最も気になるかと問われると、アントネッリは「全部だ」と笑いながら答えた。
「でも心配しているというより、簡単な戦いにはならないと分かっているだけだ」
「ジョージは本当に速いし、ルイスは今とても調子が良く、マシンにも完全に馴染んで勢いがある」
「厳しい戦いになるのは間違いない。だからこそ、あらゆるチャンスを最大限に生かすことが重要だ。バルセロナでは最後にトラブルが起きて大きなポイントを失ってしまった」
「チャンスがある時は必ず最大限の結果を出さなければならない。何が起きるか分からないからね」
さらに、ランキング上位以外のドライバーもまだ優勝争いから脱落したわけではないと強調した。
「他のドライバーたちも決して除外はできない。昨年マックス(フェルスタッペン)が大きなポイント差をひっくり返したことを見れば分かる。だから常に集中し、自分のベストを尽くすことが大切なんだ」
メルセデスは2026年シーズン序盤を支配してきたものの、直近3戦で2度のメカニカルトラブルによるリタイアを喫している。カナダGPではラッセル、スペインGPではアントネッリがトラブルで戦列を去り、スペインGPは今季初めてメルセデスが勝利を逃したレースとなった。
オーストリアGPではフェラーリの新型パワーユニット、レッドブルの大規模アップグレード、そして好調を維持するマクラーレンが加わることで、タイトル争いは新たな局面を迎えそうだ。メルセデスはドライバー同士の自由なバトルを維持しつつも、状況に応じた柔軟なチーム戦略で王座防衛を目指すことになる。
カテゴリー: F1 / アンドレア・キミ・アントネッリ / メルセデスF1 / F1オーストリアGP
