アルファタウリF1 「角田裕毅はFP3からセットアップが決まっていた」
スクーデリア・アルファタウリのチーフレースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズが、2023年F1第23戦アブダビGPの予選を振り返った。

ヤス・マリーナ・サーキットでアップグレードを行っている数少ないチームの1つであるアルファタウリにとって、それは複雑な状況だった。ダニエル・リカルドは週末を通してチームメイトのペースに乗れず、Q2で敗退したが、角田裕毅はQ3に進出し、順位を大幅に上げて予選を通過した。

これにより、アルファタウリはチャンピオンシップで7ポイントリードしているウィリアムズを追い詰めるという点で非常に良い立場にあることになる。

「一晩のデータレビューにより、2台とも微妙に異なる方法で限界に対処する必要があることがわかった。ダニエルはフロントエンドの強化が必要で、裕毅はFP2のマシンに比べて安定性が必要だった。そして、予選では再び路面温度が下がることを承知し、FP3のより高い路面温度とのバランスを考えなければならなかった」

「ダニエルの変更は少し行き過ぎたが、限界を見つけられたのは良かったので、予選に向けてある程度戻し、裕毅はFP3と同様のセットアップで臨んだ」

「どのチームもタイヤに関しては互角の状態で予選に臨み、3つの予選セッションのためにハードを2セット、ミディアムを2セット温存し、ソフトを4セット用意した。非常にタイトで、トラックの進化もあり、Q1では2セット必要で、Q2には新しい1セットしか残らないことはわかっていた」

「ダニエルは終始、マシンに苦戦を強いられていた。その理由はまだ解明されていないが、Q3進出はならなかった。マシン間のギャップは非常に接近しており、彼は15番手だったが、0.51秒あれば12番手だった。明日のレースに向けて、彼のエンジニアたちは真相究明に懸命に取り組んでいる」

「裕毅は素晴らしい仕事をし、終始競争力があった。Q3まで進み、最後のニュータイヤで1分23秒台に入れる見事なラップを披露し、6番手につけた。前方のマシンを見れば、これが最大限の可能性であり、裕毅にとってはここまで好調な週末だった」

「これから焦点はレース戦略に移る。コンストラクターズ選手権で7位に入るためには、ウィリアムズを8ポイント上回らなければならない。後方には速いマシンが何台も控えているため、非常に大変な仕事だが、チェッカーフラッグが振られるまで戦い、目標を達成するために全力を尽くすつもりだ」

スクーデリア・アルファタウリ F1 アブダビグランプリ

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カテゴリー: F1 / スクーデリア・アルファタウリ