ウィル・スティーブンス
ケータハムは、ウィル・スティーブンスをF1アブダビGPのレースドライバーに起用することを発表した。

深刻な財政難によって経営破綻したケータハムは、アメリカGPとブラジルGPを欠場。しかし、管財人の管理下のもとでクラウドファンディングによって資金を調達し、最終戦アブダビGPへの復帰を表明。レースドライバーを務めていた小林可夢偉が走ることを発表していた。

しかし、今季小林可夢偉のチームメイトを務めていたマーカス・エリクソンは、一週間前にケータハムとの契約をすべて解除したことを発表。これによりケータハムは、F1アブダビGPに起用するドライバーを探さなければならなくなった。

エントリーが締切られる20日(木)、ケータハムは今年フォーミュラ・ルノー3.5に参戦し、2勝を挙げたウィル・スティーブンス(23歳)を小林可夢偉のチームメイトとして起用することを発表した。

ウィル・スティーブンスは、以前ケータハムの若手ドライバープログラムであるケータハム・レーシング・アカデミーに属しており、2013年に若手ドライバーテストに参加。さらに今年のシルバーストンテストでもケータハムのF1マシンをドライブしている。ウィル・スティーブンスは、F1日本GPでマルシャをドライブする計画もあったが、スーパーライセンスの取得が間に合わず断念していた。

ウィル・スティーブンスは「この機会を本当にワクワクしている。ケータハムF1チームの関係者みんなに感謝したい」とウィル・スティーブンスはコメント。

「F1デビューにチャレンジする準備はできていると思うし、今まで一緒にやってきたテストやリーフィールドのシミュレーターでの作業があるので、レース環境でチームの一員として働くのを楽しみにしている。僕たち両方にとって、2015年シーズンに繋がる何かをもたらしてくれれば嬉しい」

ケータハムのエンジニアリング部門責任者ジャンルカ・ピサネロは、実際には先週にウィル・スティーブンスと契約していたが、FIAからスーパーライセンスが発給されるのを待たなければならなかったと発表の遅れを説明した。

「ウィルのことはケータハム・レーシング・アカデミーへの関与を通して非常によく知っている」とコメント。

「さらに重要ことに、彼は我々のシミュレーターで膨大な時間を過ごしており、1万km程度を走行している。それが今年のマシンとアブダビに行くエンジニアリングチームの両方の経験になっている。加えて彼の2014年のシルバーストンテストは我々の現在のマシンを使ったもので、500km以上を走破しており、ペースも非常に良かった」

「その結果、彼は今週末のレースの最有力候補となっていた。F1グリッドへの復帰に彼を迎えられて嬉しい。実際にウィルとサインしたのは先週だったが、彼のスーパーライセンス取得を待って発表しなければならなかった」

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カテゴリー: F1 / ケータハム / ウィル・スティーブンス