フェラーリF1不振の中でも前を向くルクレール 「逆境がモチベーションになる」

それでもルクレールは「逆境がモチベーションになる」と語り、チームの再建に向けて前を向いている。勝利から遠ざかる中でも、フェラーリへの信頼と責任感を胸に、最後まで戦い抜く覚悟を示した。
ブレーキ問題に苦しんだシンガポールGP
フェラーリのルクレールはシンガポールGPで6位に終わり、チームにとって再び厳しい週末となった。
チームメイトのルイス・ハミルトンとともに予選で上位に絡めず、決勝ではブレーキトラブルにも悩まされた。
レース後、フェラーリはハミルトンが序盤からブレーキの温度管理に苦しんでいたことを明かしたが、ルクレールも同様の問題を抱えていたという。
「8周目からずっとブレーキを管理し続けていたんだ」とルクレールは語った。
「このコースでは誰もが多少のマネジメントをする必要があるけれど、僕たちはその中でも特に厳しい側にいたと思う。本当に難しいレースだった。」

勝利なしのシーズン、それでも「チームを立て直したい」
今季のルクレールはここまで5回の表彰台を獲得しているが、優勝はまだない。
昨年は3勝を挙げ、マクラーレンとタイトルを争ったフェラーリだが、2025年は後退を余儀なくされている。
「もちろん簡単な状況ではない。けれど、これでやる気を失うことはない」とルクレール。
「むしろ、チームの状況を変えるためにもっと努力したいと思っている。今日は表彰台争いすらできなかったし、色々な問題を抱えていた。それでも諦めたくはない。」
フェラーリの構造的課題とルクレールの精神的リーダーシップ
フェラーリは今季、ブレーキ冷却の問題や空力効率の不安定さなど、根本的なマシン特性の制約に直面している。
マクラーレンが進化を遂げた一方で、フェラーリは依然としてサーマルマネジメントとストレートスピードの両立に苦戦しており、開発方向の再考が求められる。
そんな中で、ルクレールは精神的支柱としてチームを鼓舞し続けている。
勝利を失ってもなお「チームを信じて戦う」という姿勢は、2026年の新レギュレーション期に向けて重要なモラル的基盤となりそうだ。
Source: Motorsport Week
カテゴリー: F1 / シャルル・ルクレール / スクーデリア・フェラーリ