角田裕毅 レッドブルF1での苦戦にペレス言及「あのマシンは手に負えない」
角田裕毅が自らの後任としてレッドブル・レーシングに加入して以来の苦戦についてセルジオ・ペレスが言及した。

ペレスは、マックス・フェルスタッペンのチームメイトとして4年間在籍した末、昨季限りでチームを離脱した。序盤はコンスタントに表彰台に上っていたが、2024年シーズンが始まって間もなく成績が崩壊した。

ピエール・ガスリーやアレクサンダー・アルボンが以前に苦戦したのと同様に、ペレスは今年リアム・ローソンと角田裕毅が味わっている苦労が、自身の評価を回復させ、2010年代のダニエル・リカルド以来最も競争力のあるフェルスタッペンのチームメイトだったことを証明していると感じている。

ペレスは、最後の17戦でわずか48ポイントしか獲得できず、マックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてローソンに取って代わられた。

しかしローソンはわずか2戦でポイントを獲得できずに降格となり、代わって角田裕毅が起用された。角田は12戦でわずか7ポイントの獲得にとどまり、そのうち3ポイントはマイアミのスプリントで稼いだものだった。イモラで10位に入ったのを最後にポイントから遠ざかっており、その間にフェルスタッペンがレッドブルの194ポイント中187ポイントを持ち帰っている。

その背景には、フェルスタッペンのオーバーステア好みを反映したピーキーなレッドブルF1マシンがあり、チームはそれを他のドライバーが効率的に操縦できるほど安定させることができなかった。

2026年にキャデラックから参戦することが発表された後、この状況を分析したペレスは、ローソンと角田裕毅の苦戦によって「自分のパフォーマンスがどれだけ強かったかを人々が理解した」と感じていると語った。

「チーム全体のダイナミクスなんだ。彼らにはマックスという唯一無二の才能がいて、そこに加わった時点で、彼らが持っている開発曲線に合わせるのはすごく難しい。セカンドドライバーがそのマシンに適応するのは本当に難しいんだ」とペレスはSky Sports F1に語った。

「とてもとても特殊なマシンで、とても特殊なドライビングスタイルを要求される。その状況で僕は何年も生き残ることができたけど、マシンの特性を考えると簡単じゃないんだ」

「僕の時代の前にも、その後にも偉大なドライバーが苦しんできた。ユウキやリアムのことを考えても、合計で5ポイントぐらいしか取れていない(実際は角田が7ポイント、ローソンは0)。それだけ難しくて厄介なんだ」

「彼らは素晴らしいドライバーだよ。でもそのマシンを走らせるための方法が本当に独特なんだ。僕は時にはそれに対処して適応できたけど、ひとたび雨や風といった変数が加わると、もう手に負えなくなってしまう」

「そうなると次から次へとミスをして、自信を失っていく。だけど僕は精神的にすごく強かった。だからこそあそこにあれだけ長く生き残れたんだ」

「プレッシャーはものすごかったし、メディアからも常に叩かれていた。でも今になって、あのマシンとあのチームで僕がどれだけの仕事をしていたかが分かるはずだ」

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18戦連続で表彰台を逃し、ドライバーズタイトルを獲得したマシンで予選1勝29敗という戦績を残したドライバーの、このメディアへの当てこすりはさておき、ペレスはまた、キャデラックが2026年のF1参戦に向けて自分と接触したのは2024年12月、レッドブル離脱が明らかになった時期だったと明かした。

では、35歳のベテランが新しい規則下でのF1復帰に再び苦戦する懸念はないのか。逆にSky Sportsは、現在キャデラックのエグゼクティブ・エンジニアリング・コンサルタントを務めるパット・シモンズのコメントを引き合いに出した。シモンズは、2026年のレギュレーションは現行世代よりも2021年の仕様に近く、ペレスやルイス・ハミルトンにより適していると述べている。

「僕らが今いるこのグラウンドエフェクトカーの時代は難しいものだった」とペレスは認めた。「ルイスを見れば分かるけど、彼はメルセデスで競争力がない時期に素晴らしい仕事をしていた。時代の終わりにチームを変え、適応しようとしているのは彼にとって難しいことだった。でも彼は明らかに素晴らしいドライバーだし、必ず解決策を見つけるだろう。

多くのドライバーがそうであるように、結局はクルマをドライビングスタイルに合わせることがすべてで、それには他の人より少し時間がかかる場合もある。僕は以前の時代ではうまくやれてきた。だから新しいレギュレーションは僕のスタイルに合うと思っている」

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カテゴリー: F1 / 角田裕毅 / レッドブル・レーシング / セルジオ・ペレス