角田裕毅 レッドブルF1残留に「大きな疑問符」ヴィルヌーヴが厳しい評価

F1ワールドチャンピオンのジャック・ヴィルヌーヴは、角田裕毅のパフォーマンスに「大きな疑問符」がついていると語り、チーム内でもすでに後任候補の選定が進んでいるという。今季途中にレッドブル昇格を果たしたものの、わずか7ポイントという成績にとどまっており、来季のシートを確保するには結果が求められる厳しい状況だ。
F1公式サイトのインタビューに応じたヴィルヌーヴは、今後数ヶ月で注目している話題のひとつとして角田裕毅の去就を挙げた。
「角田裕毅がレッドブルにどれだけ長く居られるか、そこがもう一つの大きな疑問符だ」とヴィルヌーヴ。
「彼は小さなチームからビッグチームへ移るために必死に頑張ってきた。でも、ただ良いドライバーであるだけでは足りない。特別でなければならないんだ。ルイス(ハミルトン)やフェルナンド(アロンソ)、ピアストリやノリスのようにね」
現在のドライバーズランキングでは、オスカー・ピアストリが234ポイントでトップ、ランド・ノリスが226ポイントで続き、マックス・フェルスタッペンは165ポイントで3位に位置している。
そのフェルスタッペンのタイトル争いの可能性について問われたヴィルヌーヴは、次のように述べた。
「マックスは今後も何度か勝利を挙げてポイントも取るだろう。でも、タイトル争いは厳しい。常にギリギリの戦いをしていれば、いつも自分に有利に働くとは限らない。カナダやオーストリアでマクラーレンの2人(ピアストリとノリス)がやり合ったように、彼らが衝突して自滅するようなことがあれば別だけど……」
「シルバーストンのあと、チーム内は一部で不穏な空気が流れていた。今後どうなるか興味深いよ。今の時点では、どちらに賭ければいいのか見当もつかない」

ヘルムート・マルコ、すでに角田裕毅の後任候補を選定中
今季の日本GPでレッドブルからデビューを果たした角田裕毅だが、これまでに獲得したポイントはわずか7点にとどまっている。
この期間で角田裕毅よりもポイントが少ないのは、新人のオリバー・ベアマン、ガブリエル・ボルトレト、ジャック・ドゥーハン、フランコ・コラピントの4人だけだ。一方でフェルスタッペンは同期間に鈴鹿とイモラで勝利を挙げている。
この成績を受けて、今季限りで契約が満了する角田裕毅に対して、来季の契約更新がなされる可能性は極めて低いとみられている。
現在、2025年末で契約が切れるドライバーは以下の通り:
■ フランコ・コラピント(アルピーヌ)※レース毎契約
■ ジョージ・ラッセル(メルセデス)
■ アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
■ リアム・ローソン(レーシングブルズ)
■ アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
■ 角田裕毅(レッドブル)
そのなかでヘルムート・マルコは、ルーキーとしてレーシングブルズで印象的なパフォーマンスを見せているアイザック・ハジャーを後任候補としてすでにリストアップしている。
とはいえ、これまでフェルスタッペンのチームメイトに抜擢された多くの若手が期待を裏切ってきた経緯を踏まえると、ハジャーの昇格は慎重に検討すべきとの声もある。
元F1ドライバーのファン・パブロ・モントーヤは、より経験豊富なカルロス・サインツを起用すべきだと提案しており、その方が現実的な選択と見る向きもある。
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