ジョナサン・ウィートリー レッドブルF1離脱のきっかけは「マイアミでの報道」

ウィートリーは2024年8月、ザウバーの新代表として就任。2026年にアウディとしてF1に本格参入する同チームの変革を率いる立場となった。58歳のウィートリーは、それ以前までレッドブルでスポーティング・ディレクターを務めており、エイドリアン・ニューウェイらと共に2024年にチームを離れた“人材流出”の一員だった。
今シーズンは苦戦していたザウバーの中団争いへの浮上を導き、先日のイギリスGPではニコ・ヒュルケンベルグが自身初のF1表彰台を獲得するなど、成果を見せ始めている。
ウィートリーは、昨年春の報道が転機になったと次のように語った。
「正直に言うと、昨年のマイアミである記事が出たんだ。それで私は納得がいかなかった」とウィートリーはRacingNews365に語った。
「当時、私は意図的に非常に低いメディア露出を保っていた。でも突然、私の名前があらゆる新聞に載った。それが職場での立場を難しくしたんだ」と
「ただ、それによっていろんなアプローチが来るようになった。『ああ、皆が自分に関心を持っているんだな』って思い始める。そこから転職について考えるようになったんだ」
ただし、その時点ではすぐに動くつもりはなかったという。
「当時はロックイン契約を結んでいたし、私はそれを最初から最後まで誠実に果たすつもりだった。私は、ちょっと条件のいい話が来たからといって、契約を抜け出そうとするような人間じゃない。チームにコミットすると決めたら、その覚悟で臨んでいる」
「ベネトン/ルノーで16年、レッドブルで19年。そして今のザウバー(アウディ)でも、ここを離れるつもりはまったくない。だからこそ、多くのチームと話をする機会も生まれたんだ」

「アウディのプロジェクトは別格だった」──決断の決め手は“興奮”
現在ウィートリーは、ザウバーからアウディへの移行を主導しており、スイス・ヒンウィルの本拠地拡張や、英ビスター・モーションにおける新技術センターの稼働を進めている。これにより、アウディは3拠点体制でF1参戦を行う見通しだ。
ウィートリーは、他チームとも話をしたものの、最終的にアウディの将来構想に最も心を動かされたと語る。
「キャリアを伸ばすために英国を離れる必要はなかったけど、それでもアウディのプロジェクトほどワクワクするものはなかった」
「今でも興奮してるよ。来年、自分たちのチームが完全に変わるって考えると、まさに夢のようなんだ。見た目も雰囲気もまったく違うものになる」
「そしてまた、前回(レッドブルでのスタートアップ期)のように最初からその旅に関われるんだ。どれだけ興奮してるか言葉では言い表せないよ。他のどんなチームも太刀打ちできなかった」
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