F1:松下信治 「角田裕毅の強みはミスに対する心構え」
ホンダF1育成の先輩ドライバーである松下信治は、アルファタウリ・ホンダでF1デビューを果たした角田裕毅の“強み”はミスをしたときのリラックスした心構えだと語る。

ホンダの育成ドライバーである角田裕毅は、2021年にピエール・ガスリーのチームメイトとしてF1デビュー。7年ぶりのF1ドライバーとして先週末のF1バーレーンGPのグリッドに並び、9位でフィニッシュ。デビュー戦でポイントを獲得した初めてのF1ドライバーとなった。

昨年、FIA-F2で角田裕毅とタイトルをかけて戦った元ホンダジュニアの松下信治は、角田裕毅には成功するための“強み”があったと語る。

「角田の良いところは気にしないことだと思います」と松下信治は語った。

「彼はミスをしても、とにかく次に進みます。これは本当に重要なことです」

「ほとんどの人は、ミスを犯すたびに『次回はミスを犯すことはできない』と思いってしまいます。でも、彼はただ『僕はミスを犯した。僕は学んだ』と言って先に進みます。それが彼の大きな強みです」

「アルファタウリは非常に競争力があり、楽にトップ10に入れると思うので、彼は素晴らしいシーズンを迎えることになると思います。そして、僕はガスリーがどれほど速いかを知っています。(2015年と2016年に)GP2で彼と競争していますからね。角田が彼に対して何ができるか見てみましょう。それを見ることに本当にワクワクしています」

松下信治は、角田裕毅がFIA-F3とユーロフォーミュラオープンに並行して参戦した2019年のヨーロッパでの最初のシーズン以来、いかに急速に進歩したかについても語った。

「2019年に彼はF3で走っていて、そこで初めて彼に会いました。僕たちは(ハンガロリンクで)ユーロフォーミュラオープンで一緒にレースをしました。その時、彼はそれほど競争力がなく、かなり多くのミスをしていました」

「でも、去年カーリンと一緒に仕事をしたことで、彼は大きく改善し、とても落ち着いたと思います」

「予選で彼が速く走れることは間違いありません。レースでは、彼は最初は保守的ですが、まだタイヤが残っている最後にプッシュしていましたね」

「F1では、最初からすぐにアグレッシブでなければなりません。それは彼が改善する必要があることです。しかし、彼はそれができると思います。」

松下信治は、角田裕毅の急上昇と、自身の2015年から2020年までの5シーズンにわたるGP2とF2での期間を比較。松下信治はその期間で7勝を挙げ、ランキング6位がベストリザルトとなっている

今年の冬、27歳の松下信治は日産のファクトリードライバーとして契約し、SUPER GTに参戦。リラックスした雰囲気を楽しんでいると付け加えた。

「F1を目指していましたし、特に2019年はまだホンダにサポートされていたので、目の前にありました。良い仕事をすれば、シートを獲得することは可能でした」と松下信治は語った。

「プレッシャーはとても高く、僕は自分自身のために余分なプレッシャーを生み出していました。『これをしなければならない、それをしなければならない』と考えていました。ちょっと硬くなっていました。去年は最後のチャンスだとわかっていたので、本当に全てを賭けていました。うまくいきませんでしたけどね」

「ヨーロッパにいたときと比べて、ここ(SUPERGT)ではずっとリラックスしています。今、僕は何も証明する必要はありません。とにかく楽しんでいます」

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カテゴリー: F1 / 角田裕毅 / ホンダF1 / スクーデリア・アルファタウリ