ウィリアムズ FW34
ウィリアムズの新テクニカルディレクターに就任したマイク・コフランは、2011年に苦戦を強いられた原因を特定できたと考えており、2012年F1マシン「FW34」以降は同じ失敗は繰り返さないだろうと述べた。

ウィリアムズは、今シーズンわずか5ポイントしか獲得できず、コンストラクターズ9位という最悪のシーズンを送った。

サム・マイケルの後任としてテクニカルディレクターの座に就いたマイク・コフランは、ウィリアムズには上位に返り咲くための適切な材料が揃っており、今後にむけて正しい方向に進んでいると確信している。

「ここにはまさに一流の施設が揃っている。我々はそれを適切に活用できなかっただけだ」とマイク・コフランはコメント。

「何が間違っていたか、どこを改善する必要があるかという見解は立証されており、過去にいくつか戦略的なミスをしていたという結論に達した」

「我々は、来シーズンだけでなく、これから毎年成功したマシンを作っていくために、導入していく必要のある重要な要素を特定している」

「レースとチャンピオンシップに勝つためには、パフォーマンスと信頼性の両方を調和させる必要がある。現在は正しい方向に進んでいると感じている」

マイク・コフランは、FW34を最初のテストに間に合わせられると楽観的に捉えており、シーズン前の最終テストではアップグレード版を導入する予定だと述べた。

「マシンは1月中旬にレースショップに届けられる予定だ。2月上旬の初テストで走らせる準備はできている」

「目標は1月末までに全てのパーツが承認され、トラックテストは単にその作業の確認とすることだ」

「マシンが思いがけない根本的な問題でトラック上でストップする場合に備えて、主要なパーツでの十分な走行距離が必要だ。それ以外は、信頼性とマシンの全体的な空力パフォーマンスを改善することに集中したテストになるだろう」
ウィリアムズは、2012年からルノーエンジンを搭載する。

「現時点でギアボックスとエンジンのインストールプログラムは完了しており、ダイナモでのテストも完了している。6000km以上をカバーするためにクリスマス前にあと2回テストをする予定だ。リアサスペンションの全ては完成しているので、それも走らせる予定だ」

「1つ目のシャシーは完成しており、2つ目のシャシーもそう遠くはない。まもなくFIAのクラッシュテスト・プログラムを開始する予定だ。プライベートテストではすでにそれら全てのテストを通過している」

「すにでシステムチェックに使用される完全に定義済みのマシンがある。ダウンフォースはかなり改善されているし、全てのシステムは、最初のテストで開始できるだろう」

マイク・コフランは、2011年シーズンはマシンの空力だけではなく、一年を通したウィリアムの開発ルートにも問題があったと考えている。

「空力だけだとは思っていない。ギャンブルな決定がいくつかあった。エアロダイナミクスの増加によって上回ってはいたが、事実上、車両性能の観点でのパフォーマンスが犠牲になっていた」

「今シーズンは、ずっとうまくいきそうだと考えて実施したが、それが成果を挙げなかったのは明らかだ。またブロウン・フロアがますます一般的になったことも考慮しなければならない」

ブロウン・フロアでタイムをどれくらい稼げるかを調査するために風洞での多くの開発時間を費やしてきたが、最終的に我々はフロアに吹きつけることはできなかった。後から考えれば、その時間をブロウン・フロアではない取り組みに費やした方が良かったと言えるかもしれない」

「最初から何がゲインになるかなどわからないので難しいし、多くの時間が答えを得るために費やされている。どこかの時点でそれは努力してみる価値がなかったとわかるものかもしれない」

ウィリアムズは、2012年のドライバーとしてパストール・マルドナドを起用することは発表しているが、2人目のドライバーについてはまだ発表していない。

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カテゴリー: F1 / ウィリアムズ・レーシング