セバスチャン・ベッテル (レッドブルF1)
セバスチャン・ベッテルが、F1ドイツGPへの意気込みを語った。前戦シルバーストン優勝して母国グランプリへ挑むベッテルが、ニュルブルクリンク、ホームレース優勝の可能性、そして、地元名物のシュニッツェルについて語った。

今回、初めてF1ドライバーとしてニュルブルクリンクに行くわけですが、嬉しいですか?
そうだね。ニュルブルクリンクには沢山の良い思い出がある。カートに乗ってノードシュライフェを1周走ったこともあるし、フォーミュラBMW、F3、ルノー世界選手権で数多くのレースを経験している。

ニュルブルクリンクでの初めてのレースは?
2003年のフォーミュラBMW。

最高成績は?
F1のサポートレースだった頃のフォーミュラBMWでの優勝、F3ユーロ・シリーズでの優勝、フォーミュラ・ルノー3.5での優勝。

今でもホームレースは何かしらのアドバンテージになりますか?
もちろん。サッカーならばホームグラウンドでプレイする試合と同じようなものだ。レースには常に100%の気持ちで臨むが、ホームレースではそれ以上にモチベーションが上がる。居心地がいいからね。ニュルブルクリンクからも遠くないケルペンでカートの経験を積んだので、この地域には友達もたくさんいるんだ。

レース中のドライバーは観客の影響を受けますか?
レースの90分間は自分がどの国にいるかは考えない。レースだけに集中しているからね。でも、レースの前後は違う。これは特別だ。やはり自分の国が一番だ。

ファンの熱気など、コースを取り巻く雰囲気は感じますか?
もちろん。モータースポーツ・ファンが大勢いるのが分かって嬉しいし、みんなが声援を送ってくれたり、ホーンや旗で応援してくれたりするのも嬉しい。気分をポジティブにしてくれる。レースに優勝した後、母国ファンの目前で走るインラップは最高だ。

母国グランプリで優勝するのは特別なことだと思いますが、そんな夢を見ることはありますか?
もちろん。でも普通は昼間だけどね。どんなレースでも優勝できれば嬉しいものだが、僕はドイツ人だから、ドイツでドイツ国歌を聞ければ、それはもちろん本当に特別なことだ。

このサーキットで一番好きなのはどのセクターですか?
フォード・コーナーから長い180度の右コーナーへ下るセクション。それと、直前の左コーナーを含めたワルシュタイナー・コーナー近辺。

一番トリッキーなコーナーは?
フォード・コーナーと直前の左コーナーを含むワルシュタイナー・コーナーが一番デリケートだと思う。

オーバーテイクのベストスポットは?
NGKシケイン ― 難しい左右高速コーナー ― はオーバーテイクのチャンスだ。ハッツェンバッハボーゲン・コーナーの後で時速100?ぐらいまでスローダウンしているからね。

今回のレースのためにクルマのアップグレードは行われますか?
ファクトリーのメンバーが頑張って仕事をしてくれているおかげで、毎回のレースで新しいパーツが準備されている。

常に向上するための努力をされていますし、レースにも出場されていますし、スポンサー関係の仕事もあると思いますが、実際の労働時間は週何時間ですか?
公務員じゃないから労働時間を記録する必用もないし、タイムレコーダーも使う必用もない。それに僕は仕事をしているのが楽しいので、オンとオフを気にする必用もない。

9時5時の仕事だったら良かったと思うことはありますか?
ない。それは間違えない。僕は趣味を仕事にできた幸運なひとりだからね。

金曜日のテストや通常の開発作業はチームメイトと分担するのですか?
テストが必用なニューパーツは僕とマークが分担する。例えば、ひとりがフロントウィングをテストして、もうひとりがサスペンションをテストすると言った感じだ。それに付け加えて、タイヤに関してのデータをシェアする。マークのドライビングスタイルは僕と似ているので、開発作業の方向性もひとつだから、チームにとってはその方が色々と楽なんだ。

ドライバーが向上するのと、新しいF1カーを開発するのではどちらが楽なんでしょう?
両方のコンビネーションだと思う。ドライバーも向上するし、必用ならばクルマやタイヤに合ったドライビングスタイルを取り入れる。クルマに関しても同じだ。スピードのため、ドライバーのスタイルに合わせるために改造される。

F1ドライバーは常に自分の限界までプッシュしますが、自分のポテンシャルをどのぐらい発揮していると思いますか?2009年ドイツGPに優勝するにはそれで十分ですか?
F1ドライバーは絶対に限界を越えない。最高でも、限界点までだ。良い道具、すなわち良いクルマだと確信できれば勝てるレースもあるだろう。ここは行間を読んで、楽しみにしていて欲しい!

ニュルブルクリンクの神話という話を良く聞きますが、あなたの視点から見たこのサーキット、地域、そしてノードシュライフェは特別ですか?
ノードシュライフェは美しいコースだ。サーキットの中でもトップクラスだ。アップダウンがあり、速いコーナーがたくさんある…とにかく運転が楽しいコースだ。エイフェル山脈にも特別な意味がある。いつ天気が変わってもおかしくないからね。ノードシュライフェの神話にはそれなりの理由があるんだ。新しいニュルブルクリンクは現代的なコースの中では優れたもののひとつ。サーキット周辺のパブで出すシュニッツェルもおいしいので有名なんだよ…

開催日程:2009年 F1 ドイツGP

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カテゴリー: F1 / セバスチャン・ベッテル / レッドブル・レーシング / F1ドイツGP