マックス・フェルスタッペン 逆転F1王座へ「残り全戦で完璧である必要がある」

わずか5戦前には首位ピアストリから104ポイント差だったフェルスタッペンだが、この4戦で3勝と2位1回を重ね、差を40ポイントにまで縮めている。
今週末の舞台となるメキシコシティのアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスに到着したフェルスタッペンは、最近のチームの好調と今後の課題について次のように振り返った。
「ここ数戦は本当に良い流れだった。走っていてすごく楽しかったし、その勢いをこのまま持続させたい。
同時に、最後まで完璧でなければチャンスはないと分かっている。でもそれでいいんだ。楽しみながらベストを尽くし、結果を最大化することだけを考えている。最後にどうなるかはその時に分かる」
「マクラーレンの楽勝ではなくなった」
今や5度目のタイトル獲得に向けて最有力かと問われたフェルスタッペンは、まだ油断できないと強調する。
「まだ大きな差がある。僕たちはそれを気にしすぎてはいないし、ただ最後まで楽しみながら最大限の力を発揮したい。うまくいけば最高だし、そうでなくても、僕たちが見せてきたパフォーマンスの上昇には誇りを持てると思う。
ある時点では、誰もが“マクラーレンの楽勝シーズン”だと思っていた。でも今はそう簡単じゃない。僕たちは全力でやれることをすべてやる」

「過去の実績は保証にはならない」
メキシコGPで通算5勝を挙げているフェルスタッペンだが、今回も同じ結果になる保証はないと語る。
「正直に言えば、この週末は楽しみだ。ファンはいつも最高で、F1を心から愛してくれているし、スタジアムの雰囲気は本当に特別。
「ただし、ここはとても複雑で難しいサーキットだ。グリップが低く、セクターをうまくまとめるのが難しい。予選は常に激しくて、ミスもしやすい。すべてを上手く噛み合わせて最大化する必要がある」
「ここ数戦は素晴らしい結果だったけど、それがこの週末にも当てはまるとは限らない。何ができるかは実際に走ってみないと分からない」
分析:逆転タイトルへの条件
フェルスタッペンが指摘する通り、残り4戦のうち1つでも取りこぼせばタイトル争いは厳しくなる。
レッドブル・レーシングはアップグレード後にマシンのグラウンドエフェクト特性を最適化し、レースペースではマクラーレンに匹敵する競争力を取り戻している。
一方で、メキシコは標高の高さと低グリップ路面が特徴で、パワーユニット効率やタイヤマネジメントが結果を左右する。フェルスタッペンが語る「完璧」とは、ドライビングだけでなくチーム全体の総合力を指している。
彼がここメキシコで勝利すれば、タイトルレースは完全に振り出しに戻る可能性がある。
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