マックス・フェルスタッペン 逆転F1王座の可能性「残り7戦で69点差は大きい」

残り7戦と3回のスプリントからは最大199ポイントを獲得できるため、理論上は5年連続王座も可能だ。しかし、実際にはピアストリがすべて2位でフィニッシュした場合、フェルスタッペンが全勝しても17ポイント届かない計算となる。それでもフェルスタッペンは希望を捨てていない。
「残り7戦でまだ69ポイント差がある。大きい差だ」とフェルスタッペンはSky Sports F1に語った。「基本的に僕の側ではすべてを完璧にやらないといけないし、彼ら(マクラーレン)の側では少し運が悪くなる必要もある。だから、依然としてとても厳しい」
フェルスタッペンとレッドブル陣営は、クリスチャン・ホーナーに代わってローラン・メキースが指揮を執って以降の変化について繰り返し言及している。RB21のセットアップ改善が功を奏し、モンツァとバクーで勝利を挙げることができた。特に予選でのパフォーマンスは、フェルスタッペンの卓越した技量を際立たせた。
ただし、これまでの2戦はF1カレンダーでも高速寄りのサーキットだった。今後のシンガポールやロサイルといった高ダウンフォースまたは中高速のサーキットで、RB21がどれほど戦えるかは未知数だ。ここでマクラーレンが再び優位に立つ可能性もある。

一方で、マクラーレンはシーズンを通じてピアストリとランド・ノリスが互いにポイントを奪い合ってきた。チームは両者に自由に戦わせる方針を崩しておらず、バクーでピアストリがリタイアしたことでノリスが25ポイント差まで迫った。フェルスタッペンにはこうした内部争いの心配がない点も有利に働く。
さらに、バクーでは角田裕毅がマクラーレンから直接ポイントを奪う活躍を見せた。これは今季初めてのことであり、フェルスタッペンにとっては心強い展開だった。
マクラーレンが今回のような失速を繰り返す可能性は低いが、レッドブルがマシンを掌握しつつあることを示したバクーの結果は、逆転王座の可能性を現実味あるものにした。フェルスタッペンが本当に連覇を狙えるのか、残り7戦の行方は大きな注目を集めることになる。
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