WRC ラリー・モンテカルロ
2019年 FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロのデイ11月24日(木)、が、フランス南部のギャップを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合1位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が総合5位に、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)が総合7位につけ、ヤリスWRCは全車が競技初日を走破した。

ラリー・モンテカルロの初日は、午前中にサービスパーク北側のターマック(舗装路)コースでシェイクダウンが行なわれた。全長3.35kmのコースでは、今シーズンよりチームに加わったミークが全体のトップタイムを記録。タナックは4番手タイム、ラトバラは5番手タイムと、好調な滑り出しになった。

ギャップ市街の中心部では夜6時50分からセレモニアルスタートが始まり、多くの観客が見守る中ラリーは華やかに開幕。その後、雪やアイスバーンが所々に広がる峠道で7時38分からSS1がスタートし、暗闇のナイトステージでタナックがベストタイムをマーク。ミークが2番手タイムを刻んだ。続くSS2でタナックは3番手タイムに留まったが、総合では2位に9.1秒差をつけ首位の座を堅持。SS1でやや出遅れたラトバラは、4番手タイムで総合5位に順位を上げた。また、ミークはステージの後半でパンクを喫してタイムを失ったが、それでも総合7位で競技初日を走り終えま。

競技2日目となる1月25日(金)のデイ2は、ギャップの南西エリアで3本のステージを各2回走行。6本のSSの合計距離は125.12kmと4日間でもっとも長く、選手達にとっては最初の勝負どころとなる。リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は、457.06kmとなる。

トミ・マキネン(チーム代表)
今晩最初のSS1は、ベストタイムのオットと2番手タイムのクリスにとって素晴らしいステージになりました。オットは自信を深めたはずですし、クリスは残念ながらSS2でパンクをしましたが、それでも新しいクルマに良い感触を持ったのではないかと思います。暗闇の中での走行は非常に難しく、ヤリ-マティはやや慎重な走りでした。まだ先は長く明日はきっとタフな1日となるでしょうが、今日とは違い、日中の明るい時間帯は遥かに走りやすいと思います。

オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
予想通り、今夜は大変難しいスタートとなりました。最初のステージは非常にトリッキーで、路面コンディションが大きく変わるような所もいくつかありました。しかし、クルマはとても良いフィーリングでした。タイヤのグリップ変化を把握しやすく、そのため自信を持って走ることができました。SS2は大部分がドライで、異なるタイヤをミックス装着して走るのは大きな挑戦でしたが、自分では良い走りができたと思っています。 総合的に考えると、我々のタイヤ選択は正解だったといえるでしょう。明日は長い1日となり、我々にとってはいつものモンテカルロと同様、大きな挑戦となるでしょう。

ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
今晩のステージは暗闇の中で凍結路面と湿った路面が所々に現れるという、非常に挑戦し甲斐のあるコンディションでした。そのような困難な路面ではタイム差が広がりやすく、私は走りに自信を持てなかったためSS1でかなりタイムを失いました。事前のテストではそのようなコンディションを経験しておらず、フィーリングを掴みきれなかったからです。しかし、最終的にそれを克服することができたのは大きな収穫です。明日はきっと違う1日となるでしょうし、状況も簡単に変わるので、我慢して戦う必要があります。

クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
コンディションが変わりやすく、とても難しいスタートとなりましたが、クルマに対しては自信と良いフィーリングを持つことができました。2本目のSSはドライな路面が多くなりましたが、ドライビングの感覚は変わらず良いままでした。その後、自分では何にも当たった感覚はないのにパンクを喫してしまいましたが、戦いはまだ始まったばかりですし勝負はこれからです。私はラリーをエンジョイしており、クルマにも自信を持っていますので、これからの数日間がとても楽しみです。

ラリー・モンテカルロ デイ1の結果
1.オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) 26m33.0s
2.セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +9.1s
3.ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +14.3s
4.エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +45.2s
5.ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +46.4s
6.エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +48.2s
7.クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +53.8s
8.セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20クーペWRC) +55.2s
9.アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +59.6s
10.ポントゥス・ティディマンド/オーラ・フローネ(フォード フィエスタ WRC) +1m41.1s

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カテゴリー: F1 / トヨタ / WRC (世界ラリー選手権)